過去に生理前のイライラで破局の危機も
夫と交際していたころ、同棲中に生理前のイライラが原因で一度だけ破局の危機に直面したことがあります。喧嘩のきっかけはとてもささいなことでしたが、感情を抑えきれず、過去に解決したことまで引っ張り出して暴言を吐き、彼を傷付けてしまったことが原因でした。数日ですが同棲を解消するほど一時は彼の気持ちが私から遠のいてしまったのです。
最終的には、彼の生理に対する理解とやさしさのおかげで破局の危機は回避。私もそのことをきっかけに自分の感情がコントロールできないときは違う部屋でクールダウンするなど、彼に理解してもらいながら生理前を乗り切ることができていました。
ささいなことで理不尽にキレてしまい…
子どもを授かってからは生理前のイライラはなく過ごしていましたが、産後4カ月で生理が再開。生理が再開してからしばらくはイライラしたり気持ちが不安定になってしまうことはあっても軽い症状でした。しかし何度か生理がきたある日、ついに恐れていたことが起きたのです。
その日は1日中、言葉では言い表すことのできないイライラが続き、泣く子どもを寝かしつけているとき急に不安な気持ちに襲われました。そして自分の意思とは関係なく勝手に涙が……。久しぶりに感じる生理前の症状に戸惑いつつも、泣き止まない息子をあやしていると夫が寝室に入ってきて「手伝うよ。何かできることない?」と声をかけてくれたのです。
普段なら夫の行動に感謝しつつ素直に寝かしつけをお願いするのですが、その日は瞬間湯沸かし器のように怒りが爆発。「手伝うって何?! 誰の子だと思ってるの!」と泣きながら暴言を吐いてしまったのです。
「生理前だから仕方ないこと!」
子どもの前にもかかわらず私が感情を抑えきれず怒鳴ったことで、子どもはさらに号泣。そして、二度目となる夫へのひどい暴言にも自己嫌悪になりました。しかし、イライラした気持ちをすぐ鎮めることができず謝罪の言葉を出せないまま黙ってしまい……。
すると夫は、私の気持ちを汲み取ってくれ、やさしく私をあまり刺激しないように「ごめんね。今度からは気を付けるよ」と言って子どもの寝かしつけを代わってくれました。
寝かしつけが終わって夫がリビングに戻ってきたあと、暴言を吐いてしまったことを謝り、子どもの前で怒鳴ってしまったことが本当に子どもに対して申し訳ないし情けないと話しました。すると夫は「俺も言い方が悪かったよごめんね。それに生理前だから仕方ないこと! でも子どもの前では怒らないようにお互い配慮していこう。いつもありがとうね」と言ってくれたのです。
生理のたびにイライラし、ついには子どもの前でも感情を剝き出しにする妻に、夫もひと言ぐらい文句を言いたい気持ちや呆れははあったのではないかと思います。しかし、そんな不満を微塵も感じさせないように生理前の私を気づかい、一緒に頑張ろうと言ってくれる夫のやさしさに救われたのでした。
その後も生理前は変わらずイライラしてしまうことや、急な不安感に襲われることがあります。育児中のホルモンバランスの崩れもあるかもしれません。しかし、夫が私に対する言動を配慮してくれるおかげで子どもの前で怒鳴ってしまうほどの感情の爆発は起きなくなりました。
生理を経験したことがないにもかかわらず、相手の気持ちを汲み取って心配りをしてくれる夫には本当に頭が上がりません。日ごろの感謝を忘れず、夫に少しずつこの気持ちを行動で返していきたいと感じています。
著者/米久 熊代
作画/モリナガアメ
監修/助産師REIKO
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