病気かもしれないと泣く娘
娘が小学5年生だったときの話です。私が仕事を終えて自宅に帰ってくると、「ママ〜!!」と、娘が半泣き状態で玄関に走ってきました。
「私、病気になっちゃったかも……」と悲しそうに泣く娘。 よく見ると、娘の手には下着が。そして、その下着には出血したあとがあり、赤黒くなっています。少し疑問を感じたものの、事情を察した私は、「これは生理かもしれないね、大丈夫だよ」と告げ、とりあえず娘を安心させました。
本当に初潮?
娘には「大丈夫だよ」と告げたものの、私は内心不安でした。娘の同級生で初潮がきた子は、まだ1人も知りませんでした。それに、4歳上のもう1人の娘も、私も、生理が始まった時期はもっと遅かったので、本当に小5で生理がくるものなのかと半信半疑だったのです。「初潮ではなく、本当に何かの病気だったらどうしよう」と不安な気持ちになりました。
そこで、娘には「一応、明日からも血が出るかどうか、様子を見ようか。下着に血が付かないように、準備をしておこうね」と告げました。数日間様子を見て、出血が続けばおそらく初潮の可能性が高く、今日だけであれば切れ痔など、何らかの病気を疑おう、と思ったのです。
結果、出血は3日続き、ほかにおかしな症状もなかったので、おそらく初潮だろうと判断しました。私も娘もようやくひと安心。「やっぱり初潮だったね。これからは、大体1カ月に1回の周期で生理がくるからね。これで大人の仲間入りだね、おめでとう!」と娘に伝え、お祝いをしました。
その出来事から1年経った今では、娘も生理に慣れて笑い話です。しかし、あのとき私が帰宅するまでの間、娘は不安で不安で仕方なく……とてつもなく長い時間だったそうです。
私自身は生理が始まったのは中学生になってからだったので、まさかこんなにも早く初潮がくるなんて驚きでした。同時に、もっと早い段階で娘にいろいろと教えていればよかったと、少し後悔もしました。
でも、この日を境に娘とは、生理は恥ずかしいことではなく、成長の過程だと話し合えるようになってよかったと思います。
著者/林高万里
イラスト/おんたま
監修/助産師 松田玲子
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