(写真)こどもによる町のガイドブックに載った、アンナが描いたカテドラルの絵。
あれがわたしのはじまりだった!
ラッキーなことに、ホームステイしたおうちで市立の乳幼児保育所・幼児学校を出て23歳になったアンナの話を聞くことができました。彼女は今ミラノの大学で舞台美術を勉強しています。幼児学校のとき、町のガイドブックをつくるプロジェクトがあり、彼女の絵が採用されました。それを彼女は「あれがわたしのはじまりだったな〜」と嬉しそうに語ります。出版をお祝いする式典にはこどもたちも招かれたそう。
彼女の心強い味方となった学びのファイル
(写真)学びの歴史が詰まったファイル。お兄ちゃんのピエトロは大学でプログラミングの勉強をしていたけれど、やっぱりシェフになりたいと話しているそう。
卒園時にプレゼントされた0歳の頃からの表現をスクラップしたファイルには、うにゅうにゅっとした線からはじまり、友達とのおもしろおかしい対話の記録や写真、最後には見事な自画像を描くまでに至る彼女の学びの歴史が詰まっています。「 今でもよくこのファイルを見返してクリエイティビティを補給するよ」と言い、実家の棚に大切にしまってあります。
こどもたちにどんな学びを提供できるのか?それは、こどもたちにとって「自分の拠り所」となる体験をいかにつくることができるかなんじゃないかな〜と、レッジョでの体験やパッション溢れる人たちとの出逢いを振り返り考える毎日。 こんな教育を受けていたとしたら、今のわたしも少し違ったかも!? そんな風に思える学びの機会を自分のこどもにも与えられたらと、つくづく思います。
探求の旅は、果てしなく続く!
「こども」をめぐり国内外を “隙あらば旅” するフィールドワーカー。一児の母。2012年の出産を機に「こども」の世界にシフト。レッジョ・エミリアやポートランド、ベルリンの教育機関や施設・公園・プロジェクト等を体験視察。かれこれ約15年、チンドン屋としても活動。こどもとともに町をにぎやかすパレード型ワークショップもおこなう。