ようやく話ができました。すると桃田さんは……。
桃田さんが悲しんでいる理由
大部屋に入院しているわこさん。カーテン越しに隣のベッドにいる桃田さんのことが気になっていました。「このつらい毎日を分かち合いたいな。」そんな風に思っていたのです。
ある日、シャワーを浴び終わると、そこには髪の毛を乾かす桃田さんが!
声をかけると桃田さんは笑顔を向けてくれました。うれしくなったわこさんは、桃田さんと入院生活のことをいろいろ話します。すると桃田さんは言いました。
「毎日上の子がママに会いたいって泣いてるらしくて……」
桃田さんは2人目の妊娠で入院していたのです。
「2歳の子が1カ月以上、ママに会えないなんて……。お子さんも辛いだろうけど、ママもきっとすごく辛い」
桃田さんの表情を見て、また気持ちを想像して胸が張り裂けそうになったわこさん。大人の私が夫に会えないなんて大したことないな、と入院生活に対して気持ちを切り替え、前向きになるのでした。
◇ ◇ ◇
大部屋に入院した際、隣の人と話をしたくても、どんな人かわからないから声をかけるのをためらう……ということはよくあると思います。今回、桃田さんも本当は誰かと話したかったのかも。入院中、コロナ禍で家族に会えないからこそ、妊婦さんのお知り合いができると心強いかもしれませんね。
監修/助産師REIKO
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