夕食は絶対に一汁三菜!
私には3人の子どもがいて、パートをしています。夕食は絶対に一汁三菜、手作り至上主義の母親に育てられたことと、私の性格上もともと完璧主義な部分があり、冷凍食品や市販のお総菜は使わないようにしていました。
自分が料理を手抜きすることに罪悪感があり、「母親なんだから料理はすべて手作りにしなくては!」と無意識に思っていた私。夫の昼食はお弁当を作っていましたが、そこでも冷凍食品のおかずを入れることはなく、負担だと思いながらもすべて手作りのおかずを入れていました。
休日の私、1日中キッチンに立ってない?
私の仕事は平日のみで、土日祝日がお休みです。一方、夫は夜勤もある三交代のシフト制で、土日祝日は仕事で不在なことがほとんど。土日のどちらかは必ず平日分の常備菜を作るのと、夫のお弁当に入れるおかずを作って冷凍保存していたので、キッチンに1日中立っていることがよくありました。
ある休日、私と子どもたちで動物園へ行ったとき、思いのほか帰りが遅くなってしまい、夕食に一汁三菜を作れないことがありました。その際、おみそ汁はいつもより具だくさんにして、少しボリューミーに。チキン南蛮に千切りキャベツとプチトマト、白米も一緒に盛ってワンプレートにして夕食に出しました。
何でこんなにこだわっていたんだっけ?
ワンプレートのお皿を見て、上の子が「お店のみたい!」、下の子が「おこさまランチみたい!」と大喜びで2人とも完食してくれました。空っぽになったお皿を見て、私は「一汁三菜じゃなくてもいいじゃん……子どもたち喜んでいるし、動物園も楽しかったし、何でこんなにこだわっていたんだっけ?」と、今まで子どもとの時間を犠牲にしてまで食事の支度をしていたことが、急にバカらしく思えてきたのです。
それからは、作れるときは一汁三菜、難しいときは汁物にメインだけでも十分、それよりも子どもたちと遊べる時間を増やすように心がけるようになりました。夫のお弁当は、冷凍食品を入れることもありますし、自分が忙しいときは作らないという選択肢もありにしています。
“夕食は一汁三菜”という考えを脱却できてからは、ずいぶんと食事の支度がラクになりました。もともとは“子どものために栄養バランスの整った食事を作りたい”という思いで、子どもが生まれてからは一汁三菜を心がけていました。しかし、それが自分の負担になってしまっては元も子もないとわかりました。これからも、子どもとの時間に重きをおきながら料理も楽しんでいきたいと思います。
著者:吉川 みきな
平成20年生まれの女の子と平成30年生まれ、令和4年生まれの男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。