「もじゃロック」さんの、田舎移住をすることにした理由、お家探し、そして移住後の家族の本音など、田舎移住のリアルをご紹介します!
ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。
なぜ田舎移住をすることにしたの?
7部屋ある空き家を購入し、引っ越し後、和室2部屋を洋室1部屋にセルフリノべ―ション!
システムエンジニアの会社員をしていた、もじゃロックさん。これまで自分の意見を持たず、周囲に流されて生きてきたと言います。
「なんとなく進学してなんとなく就職したため、とくにやりたいことがないまま社会人になり、『これではいけない!』と変わることを決意したのは32歳のとき。副業を始め、収益が上がってきた40歳のタイミングで会社を辞めてフリーランスに転向しました。」
そこから、なぜ田舎暮らしを始めることにしたのでしょう?
「親がつまらない人生を歩んでいたら、子どもも同じルートを歩むだろう。そのために、まずは自分が変わらないと! という思いでした。一度きりの人生、子どもには僕と同じ失敗をしてほしくない。自由にのびのび育って自分の意志で人生を歩んでほしい。そこで、自然豊かな場所への移住を決意しました」
広いお庭でクリームサイダー!
移住後は毎日がキャンプ状態。
空き家バンクで家を探すこと半年。ついに空き家を購入!
田舎暮らしをしてみたいと思っても、まずは何をすればいいのか実際のところよくわからないですよね。もじゃロックさんもわからないことだらけだったとか。まずは家がなくては始まらない! ということで、空き家バンク(空き家の売り手と借り手を仲介してくれるサービスのこと)で空き家を探し始めたそうです。そこから半年、ようやく家が決まったと言います。
「長かったー!ここまで家探しが大変だとは思わなかった……。大変というより家が決まらないことであせるんですよね。いい家がないと諦めかけていたころに見つかりました。決まってよかった」ともじゃロックさん。
購入したのは、岐阜県の山奥にある築35年の7LDK。「木造の作りが格好よく、解放感がある。縁側は日当たり抜群で、家の裏には山があり見渡す限り緑。これぞ求めていた家、環境だ」と、ご夫婦ともに一目で気に入ったそうです。
気になるお値段は、170平方メートルの広さで、なんと300万円! 敷地面積は1000坪で、母屋とは別に築80年の離れやガレージまで付いています。築35年なので、購入後は、トイレや内装、玄関ドアなどをリフォームしていき、住みやすいお家にするべくどんどん手をかけていくことにしたと言います。
ついに引っ越し!田舎暮らしの始まり…移住後の家族の本音は?
引っ越し前に、購入した家に残されていた家具を処分(これがとても大変だったそう。リサイクルセンターに10回以上通ったとか……)しては、掃除、の繰り返しの日々。そしてトイレやキッチンなど、頼むべきところはプロにリフォームをお願いし、最低限住むことができる環境を整えてついに引っ越しです。家を購入してから3カ月後のこと。最低限のリフォームはしたものの、手つかずの部屋も7部屋あるほか、古民家、荒れた庭、大きなガレージなどやることはたくさん。住みながらDIYで修繕していくことにしたそうです。
引っ越し後にセルフリノベーションした、日光がたっぷり入って気持ちのいい縁側。カーテンはベルギーリネンを使用し、ふんわりやさしい雰囲気に。
引っ越し後、お子さんたちは保育園バスを利用して保育園に通い始めました(なんと、この地域は保育園だけでなく公立小学校・中学校もバスで送迎があるとか!)。もじゃロックさんはフリーランスのお仕事をしながら奥様とDIYの毎日に。ついに、新しい生活がスタートしたのです。
気になる移住後の家族の本音は?
移住して3カ月経ったころ、もじゃロックさんは家族に本音を聞いてみることにしました。
◆妻の本音
「すっかり慣れたけど最初は大変だった。ペーパードライバーだったから車の運転が怖いのに、山道を走らないと買い物にいけないし、スピードが遅いと後ろから車が迫ってくるから焦る(苦笑)。そして、カフェがない(笑)。それと家が完成していないこともあって、最初は悶々としていたかな。家は広いし見た目も好きだしトイレはリフォームしたから気に入っている。でも、広いから掃除機をかけるのが大変! 1番嫌なのは虫が多いこと! スーパーが近くにないからまとめ買いしないといけないのも不便。今まで2日おきにスーパーに行っていたからまとめ買いが苦手で……。子どもたちが保育園で服を泥だらけにして帰ってくるから洗濯も大変になった」
と、なかなか苦労しているところがある様子。けれど、田舎暮らしの好きなところもたくさんあるようです。
「星がキレイ。初めてみたときは感動した! あと近所の人が子どもにやさしくしてくれるのがうれしい。畑の野菜をくれたり。こちらはクッキーを焼いてお返しをしたり。まだ濃いお付き合いはないけれど住んで3カ月だしこれからなのかな。都会は親にとって便利。必要なものをすぐに買えるし、病院も多い。だけど、子どもの立場で考えると自然も多いしいろいろな経験ができて絶対田舎の方が楽しいと思う。あまり近所迷惑を気にしなくていいし、子どもがのびびのび楽しんでいるから、それが一番かなと」
ご近所さんからのいただきものの野菜。
ゆるい関係とのことですが、都会暮らしではなかなか畑の野菜をもらったり焼いたクッキーをあげたりすることってないですよね。ご近所さんとの関係、とっても素敵です。そしてやっぱりママもお子さんには田舎がよいと良いと感じているんですね。
◆子どもの本音は「とにかく楽しい!」
「家が広くて楽しい! 自然がいっぱいでたくさん遊べる! 公園には行けなくなったけど庭で遊べるからいいや! 保育園も広くて思い切り遊べてうれしい!」と、とにかく田舎暮らしが楽しくてたまらない様子。もじゃロックさん曰く、お子さんたちは目をキラキラさせながら、庭の木や草、虫を追いかけているとのこと。お子さんにとって田舎暮らしは大正解のようですね。
近所の川は透明度が高くとてもキレイ!
次は「もじゃロック」さんの本音に迫ります!
◆ところでところで。「もじゃロック」さん本人の本音はいかに!?
「田舎特有の行事や付き合いもそれほどないみたいで、これはラッキーでした。田舎の人はおせっかいだけど良い人が多いです。マウントをとってくる人もいないし(笑)、休みの日には広い庭でBBQするのが恒例行事です。わざわざキャンプ場に行かなくても自宅が山に囲まれた大自然!! そこでBBQできるなんて最高です。何より子どもが楽しんでいる姿を見ると、田舎に来てよかったなーと実感しますね。
わが家はまだ家の庭造り、DIYとやることたくさん! 少しずつ理想の家に近づいているので完成が楽しみです! その様子をYouTubeで見てもらえると嬉しいです(笑)」
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「子どもがのびのび過ごせるように」と移住を決意したもじゃロックさん家族。お子さんは泥んこになったり、DIYをお手伝いしたり、野生動物に出会ったり、きれいな星空を見たり……。大自然の中、都会ではできないような経験をたくさんしているようです。とても素敵な環境ですね。お子さんの教育にも最適と言えるのではないでしょうか。
子どもにとって何を大切にするか。そのために、親の自分たちはどう生きていくべきなのか。答えは家族の分だけあるのでしょう。多くの選択肢がある中、田舎移住を決断し、実行に移されたもじゃロックさん家族の幸せをこれからも応援します!
もじゃロックさんは、YouTube、ブログ、Instagramなどで、田舎暮らしのリアルな様子や田舎に移住する際のアドバイスなどを発信されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
画像提供・協力/もじゃロックさん