母乳がよく出る家系
祖母、実母、姉は全員、子どもを完全母乳で育てていました。赤ちゃんの泣き声を聞いただけで母乳が出てしまったり、母乳分泌過多で乳腺炎になってしまったり、大変だったとよく聞かされていたものです。
「きっと私も出産したら母乳が自然に出てくる」と思い込み、母乳が出ないという未来はまったく想像していませんでした。むしろ、母乳が出すぎて乳腺炎になるかもしれない、と心配していたのです……。
まさか…母乳がほとんど出ない
私はコロナ禍で第1子となる男の子を出産。愛するわが子への初めての授乳は、つらいものでした。出ると信じて疑わなかった母乳が、ほとんど出なかったのです。授乳後に息子の体重をスケールで量るたび、1gも増えていないことに落胆しました。
産後2週間健診のとき、搾乳器を使って胸が痛くなるまで母乳を搾り取っても、多くて40ccが限界。息子の体重が平均より少ないと判断され、育児用ミルクの量を増やすように保健師さんから言われてしまいました。
母から「母乳は出てる?」と聞かれたとき、いたたまれない気持ちになり「たくさん出ている」と嘘を付いてしまったことも……。また、乳首が短いため乳頭保護器を使いながらの授乳にも苦戦。息子がせっかくうまく吸ってくれても、乳頭保護器が邪魔をして、せっかく出た貴重な母乳が流れてしまうことが何度もありました。産前にイメージしていた授乳と現実のギャップで、次第に私は授乳が苦痛になっていました。
息子が生後2カ月になって母乳が安定
息子の夜泣き対応で毎日寝不足でしたが、母乳が出る方法をいつも検索してさらに眠れなくなっていました。母乳を諦めて完ミにしようか悩んだときもありましたが、半分意地になって授乳を続けた結果、息子が生後2カ月のころに安定して完母になりました。
しかし、生後5カ月から離乳食を始め、だんだんと授乳の回数や時間も減ったことで徐々に母乳が出なくなり、最後は息子のおしゃぶり代わりのように……。そのため、息子が1歳のときにおっぱいを卒業しました。
母乳分泌過多の人、私のように母乳がなかなか出ないなど、いろいろな理由で授乳に悩む人が、私の周りでは多かったです。今思うと、初めから母乳がすぐに出る人は少ないと思います。妊娠中、授乳についてもっと知識を付けていたら、あそこまで自分を追い込まずに子育てができたかもしれないと感じた体験でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:米久 熊代
1歳児男児の母。人材会社や人事の仕事を経験し、夫の転勤を機に退職。現在はフリーランスとして前職関係の仕事とライターをしながら、プレママ・新米ママ向けブログを運営中。