なかなか解決しなかったクレーム生活
クレームが始まったのは子どもを持つ前から。当時は夫婦共働きのため、掃除機をかけるのは週末日中のみでした。それにもかかわらず、下の階に住む女性から「うるさい」とクレーム。息子が生まれ、「今後は赤ちゃんがいるし、もっと掃除機をかけたい」と考え、息子を連れて女性のところへあいさつに行きました。
その日は和やかな雰囲気で別れたので「解決できた」と思ったのですが、数週間後には苦情が再開。フローリングの全面にコルクマットを敷いて、さらに静かな掃除機へ買い替えることで、やっと苦情は届かなくなりました。
平穏な生活の中、再襲来!
しかし、苦情がなくなってから1年半ほど経ったある日、今度は「引き戸の開ける音がうるさい」と女性が再襲来。とてもショックでした。「開ける回数が多い」「開け方が激しい」などの文句を言われていると、部屋の奥から姿を見せたのはよちよち歩きの息子。
すると女性は、「あのときの赤ちゃんがこんなに大きくなったの!?」と目を細めました。私は息子にあいさつを促すと、ぺこりとお辞儀。その姿を見て女性は喜び、「よろしくね」と笑顔でわが家を後にしました。
クレーマーの本当の目的とは?
「和やかに帰って行ったものの、またいつくるかわからない」と考え、引き戸のレールには滑りやすくするテープを購入して貼りました。ほぼ音がしなくなったので、「これで大丈夫だろう」と考えていましたが、なぜかその日を境にまたやってくるように。
「掃除機の音がうるさいんですよ」と言ってやってくるものの、その後には奥を覗き込みながら「息子さんはどうしてる?」との発言。明らかに息子に会いに来ている様子でした。
頻繁にやってくるのを防ぐために…
私が掃除機をかけるたびに、女性は苦情にかこつけて息子に会いにやってきては、しばらく滞在。強い調子で苦情を言われるよりはマシでしたが、掃除は途中ですし、するべきことが終わってない状況で毎回滞在されるのはストレスでした。
そこで私は更年期障害で寝込んでいるという女性に対し、「少しは外に出たほうが良いと思うので、週に1回くらい一緒に公園に行きますか?」とお誘いしました。すると女性はとても喜んで帰っていったのです。
女性は週1回をとても楽しみにしている様子。私は友人でもない人と一緒に公園で過ごすことに対してモヤモヤする部分はありましたが、クレームを言われるよりはマシでした。女性は寝込んでいた状態から、日常生活ができる状態に徐々に回復。女性に元気になってもらうことがクレーム対策にもつながり、「情けは人の為ならず」ということを実感した体験でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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著者:福田ひろみ
2男1女の母。3人の子どもはそれぞれ12歳、7歳、5歳で、性格は三者三様。頑固でワガママな真ん中っ子の対応に苦戦しつつ、夫は単身赴任中につき、ワンオペで子育てしている。