妊娠・出産にまつわる、意外と知られていないこと。産後のトラブルやおっぱいのこと、妊娠期の歯の治療などがあります。
出産してからは目まぐるしく忙しくなり、自分に充てる時間がまったくと言っていいほどなくなることも。「やっておけばよかった!」とあとで後悔しないために、今からしっかりと頭に入れておきましょう!
妊娠期の歯の検診や治療は安定期に入ってから!
つわりの期間中は、歯も磨けないほど気持ち悪くなったり、偏ったものしか食べられなくなったりすることもあります。そのため、ふだんよりも虫歯になりやすくなる人も。
虫歯がある人や虫歯になりそうな人は、出産する前のつわりが落ち着いた妊娠中期に検査や治療をしておくことをおすすめします。出産してから当分の間は、忙しさから歯の治療に行きにくくなり、痛くなってしまうと何も手につかなくなってしまうからです。
ただし、インプラント治療や抜歯などは、腫れや痛みが強く出ることがあり、その場合は抗生物質や痛み止めを飲まなくていけないこともあります。抗生物質や痛み止めが必要になってくる治療は、妊娠前に済ませておくのがベストです。
臨月に入ったら乳首のケアを
意外に知られていない妊娠・出産にまつわることの中で、重要なことのひとつが乳首のケアです。母乳は、赤ちゃんが生まれたらどんどん出るものではなく、吸われることで出るようになります。
そのため、乳首が固かったりして吸いにくいと、授乳の際の痛みが強く、ときには傷ができて血が滲むことも。切迫早産と診断されていない人で、医師の了解が出たら、乳首の汚れを取ったりマッサージをしたりして、赤ちゃんがおっぱいを吸いやすくなるように乳首のケアをしておきましょう。
医師の判断にもよりますが、切迫早産の人でも臨月に入れば、乳首のケアができるようになりますよ。
産後は痔になりやすい!?
出産時のいきみで痔になる方は多いようです。さらに産後は、母乳育児による水分不足で便秘がちになり、痔がますますひどくなりやすいといわれています。会陰切開をした場合、はじめはいきむのが怖くて、便をがまんすることもあるかもしれませんね。
痔が思った以上に悪化した場合、早めに専門の医師に診てもらうことで、軟膏や便をやわらかくする薬をもらえるので対処しやすくなりますよ。
妊娠中や産前産後で初めて経験する、できごとやトラブル。意外と知られていないこともたくさんありますよね。痔や授乳の際の痛みに関しては、陣痛よりも痛かったという人もいるので、前もって対処できるようにしておきたいですね。(TEXT:高田蘭子)