娘には重い障害が残ることを覚悟してほしい。
医師からそう言われて絶望したあと、夫と泣きながら話して、私なりにたどり着いた結論がこれでした。
一生頑張れるかわからないけど…
自分が障害を持つようになったり、死が近いことを知らされた人が、それをどう受け止めていくかには段階があると言われています。最初は衝撃を受け、否定し、怒り・抑うつなどを経て、最後は受容する、というものです。
私は、家族や身近な人も同じなのではないかと思っています。私は10代のとき父親を亡くしていますが、そのときもまったく同じ心の変化を辿りました。ただそれには何年もかかりました。ハナの場合は、自分が親で、待ったなしなのもあって、短い期間にそれらがワーっと襲ってきた感じでした。
「元の娘に戻ってほしい」「もしかしたら戻るかもしれない」という願望は消えません。でも、以前とは違う今の娘だってやっぱりかわいい。
これから娘がどんな状態になるのかわからないし、自分が本当にずっと娘を支えていけるのかわからないけれど、とりあえず1日1日、もう一度赤ちゃんから育てるつもりでやってみようと、そう思えたのでした。