情報交換を交わすことで生まれる安心感
今回の修正手術で利用した大部屋の病室。
私たち親子のほかに2組の赤ちゃんを連れたご家族が利用されていました。
術後元気になってからは娘の体調を見ながら、待合室やキッズルームで過ごすことが多かった私たちでしたが、ある日相部屋のお母さんから話しかけてきてくれました。
聞くと2日前に赤ちゃんが初めての口唇手術だったそうで、私たちも同じ口唇口蓋裂で入院していることを知ったお母さんは少し驚いていました。
口唇口蓋裂は人それぞれ治療の範囲や回数、内容も異なるのであくまで参考程度として娘にも確認しながら、私たちが見て経験してきた治療のことを話していきました。
一生懸命話を聞いているお母さんの姿も、かつて娘の口唇手術で不安だった自分と重なって他人ごとには感じられず、私たちの経験がもしかしたらお母さんの何かの助けや参考になるかもしれないと思い答えられる限り答えました。
また娘からも幼いながら会話に参加して、当事者ならではの病院についての率直な思いを話してくれました。
小さいながらも当事者本人から話を聞いたお母さんも、少し緊張がほどけているように見えて、ここでも娘の成長を強く感じました。
口唇口蓋裂は程度の違いや治療内容、各担当の先生や病院の方針など、個々に異なることがたいへん多く、一概に言い表すことは難しいです。
しかしこうした同じ疾患のお母さんたちとの交流は参考になることが多く、私たちもそのおかげで次の治療に対する心構えなどを持つことができました。
私たちの話がすべて直接的な協力にはならないかもしれませんが、同じ病院に通っている娘からの率直な意見はお母さんの安心に繋がったようで、私たちも穏やかな気持ちになりました。
2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO