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謎の「お辞儀の間」!?おもてなし精神が半端ない義実家のヒミツ

私が夫の実家に嫁いで驚いたこと。それは彼らのおもてなし精神が半端ないということです。こちらが恐縮してしまうほどの丁重なおもてなしや返礼品、お裾分けの数々で……。

「えぇっ、ここまでする!?」義実家の「おもてなし精神」についていけず…

 

謎の「お辞儀の間」

夫の実家には、私と私の家族が「お辞儀の間」と呼んでいる部屋があります。それは玄関を入って左に2部屋続いている客間のうち、玄関に近いほうの客間のこと。

 

この「お辞儀の間」の出番は、奥の客間に通したお客様がそこを通って帰ろうとするときにやってきます。お客様が「お辞儀の間」に差しかかると、義父と義祖母がさっと正座して「このたびはありがとうございます〜。いや〜本当に遠いところありがとうございました」と、お客様が帰る素振りを見せるまで延々とお辞儀し続けるのです。

 

そして義母は奥のキッチンから持ってきていたお礼の品をお客様にサッと差し出し、お辞儀に加わります。彼らのこの一切隙のない完璧な連携プレーは、見ていて惚れ惚れするほどです。

 

やられたらやり返す、倍返しだ!

そして、義父母はもらう側が恐縮するほどのお返しをしてくれます。たとえば私が父の日や母の日、誕生日やバレンタインデーなど、各種イベントで彼らにプレゼントを贈ると、次に会ったときに、私が贈ったものの倍ぐらいの量のお返しやお小遣いをくれるのです。

 

これではいわゆる半返しどころか倍返しです。まさに「やられたらやり返す、倍返しだ!」という声が聞こえてきそうなくらい。

 

というより、そもそも誕生日プレゼントなどにお返しをもらう意味がわかりません。もちろん私はありがたく受け取っていますが……(笑)。

 

「おいしい」と伝えた日には…

義両親を上回る豪快さを見せつけてくれるのが義祖母です。義祖母は家のすぐそばにある畑で野菜を作っており、いつも旬の野菜をお裾分けしてくれます。ただその量が冗談かと思うほど多く、たとえば夏はピーマンやなす、きゅうりやじゃがいもなどを……あわせて50個ぐらいくれるのです。

 

そしてそんな豪快な義祖母に育てられたからなのか、野菜がとにかくデカい。きゅうりなんてゴーヤと見まごうほどです。そのため私の両親や祖父母にお裾分けしても、さばききれないことも。

 

夫には「おいしいって言うとまた大量によこしてくるから気をつけろ」と警告されました(笑)。そして、その警告通り、私がつい「おいしかったです」と言った日には、義祖母は張り切ってまた大量の野菜を持たせてくれるのです。

 

 

夫の実家の丁重なおもてなしと、これでもかというほどのお返しやお裾分けに、私や私の家族は最初とても驚いていました。夫はそんな自分の両親や祖母に対し「俺らのこと何人家族だと思ってんだよ……」とボソッと呟いていますが、私としては義家族の心づかいがうれしく、また細かいことを気にしない豪快な義父母と義祖母が大好きです。

 

著者/今岡めい
作画/sawawa

 

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