管が通っていて下着のはき方がわからない!
約9時間の手術を終え、観察室で一夜を過ごすことになりました。ただ、昼間の手術中に麻酔で眠っていたので寝たくても寝れず……。スマホも見る気になれず、ぼんやりとしていました。
夜、検温をすると熱が高かったみたいでした。術後は熱が上がりやすいみたいで、看護師さんが氷嚢を用意してくれようとしました。でも、熱っぽく感じなかったのでお断りさせてもらいました。
真夜中になっても相変わらず眠気はやってこず……。様子を見に来た形成外科の先生に「あれ、起きてるやん。痛みで眠れない?」と聞かれました。ただ目が覚めているだけです、とカスカスの声で伝えました。
先生は右胸の辺りに金属の棒みたいなものを当ててきました。すると、付属のボックスのようなものからゴーゴーとした音が! どうやら血管の音らしく、つなげた血管の中を血がしっかり流れているか確認していました。このときだけではなく、その後もこの確認があったので血管がつながっているかどうか確認するのは大事なのだと思いました。
先生がいなくなった後、一瞬うとうとするも隣から「ウワァ!」と大声が聞こえてすっかり目が覚醒。どうやら寝言だったらしいのですが、驚いてドキドキしてしまいもう寝れなくなってしまいました(笑)。
組織を採取した左太ももの裏側がピリピリとしていて、痛くなったら嫌だなあと思い痛み止めが出てくるボタンを押しました。しょっちゅう押しても一定の時間が経過しないと出てこない仕組みになっていたので、安心してカチカチとボタンを押していました。
看護師さんが様子を見に来てくれたり、明け方に先生が再び来てくれたりして朝になりました。
形成外科の先生が経過を見に来てくれ、右胸の血管の音を聞いていました。その後、再建したのでマンマ体操(乳がん手術後のリハビリ体操)はNG、右腕は90度までなら上げていいなどいろいろな説明を受けました。
そうこうしているうちに朝食の時間。右手の人差し指に体内の酸素を測る機械を着けていて、お箸が持てないと思って外してもらったのですが……おなかが減っていなかったので、バナナと牛乳のみ頂戴することに。
歯磨きはガーグルベースという受け皿と歯磨き用の水を用意してもらって、ベッドの上でおこないました。顔を拭くおしぼりももらって少しスッキリしました!
昼前には観察室から病室へ戻ることに。手術衣からパジャマに着替えて、うまく歩けたら尿管も抜けるとのことでした。
ひとまず、下着をはきましょうと言われたものの……ど、どうやって下着をはくの? と戸惑う私。というのも、私は右胸と左太ももに管をつないでいて、その先には体液のパックが。まるで初めて下着を見たかのようにぼうぜんとしてしまいました(笑)。すると、抜いちゃいましょうかと看護師さんが尿管を抜いてくれました。
いつものように右脚から下着をはこうとすると、看護師さんからアドバイスが。先にパックと管を下着の左穴に通して、左脚からはくと良いとのこと。本当だ〜!! と単純なことながら感動。いつもとは勝手が違うので、慣れるまでに2日程度かかりました。
浴衣タイプのレンタルパジャマに着替え、観察室から病室へ戻ります。体液のパックは、首からかけた不織布のポシェットの中に入れていました。
ゆっくり立ち上がると、ちょっとふんわりした感覚。左脚も引きずっているものの、なんとか歩ける! 自分の病室まで歩いて戻りました。病室の窓から見える風景が穏やかで、心がほっとしました。手術の朝からここまでたったの1日半。長いような短いような……戻ってこれたという感じがすごくしました。
昼食を食べても尿意は感じなかったのですが、14時ごろになってトイレに行ってみるとちゃんと尿が出てきました。1回出てしまうといつも通り尿意を感じられるようになりました。抗生剤の点滴中にトイレに行こうとしたら血液が逆流していたようで、それを廊下ですれ違った看護師さんが気付いてくれてすぐに処置してくれました。流石はプロ……! と感動。
管と体液パックの感覚や重さにも慣れて、午後は韓流ドラマを一気見していました。飽きたら廊下を歩いて散歩したりと、自由に過ごしていました。
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観察室から病室へ戻る際の着替えに戸惑ったこほこさん。頭ではわかっているけど、行動ができないということってありますよね。
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