出産が近づきワクワクドキドキ
妊娠37週4日目の朝、おしるしと思われる少量の出血があり、いよいよ出産が近くなったのだとワクワクドキドキ。本やネット、友人の話では、おしるしがあってから1週間前後で陣痛という流れが多かったので、まだ少し余裕を感じていました。それから3時間ほどの時間が経ち、おなかが急に痛くなりトイレへ。
そのとき私は、おなかを壊したのだと思っていました。どんどん時間が経つにつれ、痛みもどんどん増していき、「昨日の夜ごはんでおなか壊したのかな〜? イテテテテ……」なんて思いつつベッドにゴロリ。しかし、寝転がってもおなかの痛みが治ることはなく、痛くて痛くてたまりませんでした。
おなかの痛みと格闘中
夕方になると、さらにおなかの痛みが増して、トイレとベッドの往復状態に。気づけばおなかが張っているような気が……。そう思いながらも我慢していました。
「もしかしてこれが前駆陣痛ってやつ? いや、ただおなかを壊しているだけ?」などと思いながら、念のため陣痛カウンターで何回か測ってみると、10分、5分、13分と痛みが来る間隔はバラバラ。
「あー、これは前駆陣痛とかいうやつだ」と思いながらベッドに寝転び、しばらく痛みと闘っていました。
子宮のほうが痛くなってきたけれど、自宅待機に……
それから2時間後ぐらいに、子宮のほうが急激に痛み始め、生理のときにおなかを壊したような感覚になり、トイレとベッドの往復を再開。でも、まだ陣痛が来ているとは思っていませんでした。
「経験談ではもっと痛い感じに書いてあったし、破水もしていないし……」 と思い、再度陣痛カウンターで測ると、痛みは5分間隔ぐらいになっていたので病院に電話をかけました。すると、「もう少し様子見で」と病院の方に言われてしまい、自宅で待機することに。
これはさすがに陣痛?
もうベッドに寝転がるのもできないくらいに痛いし、息も荒くなるしで、痛みが来るたびにトイレに行っていました。
「これはさすがに陣痛か?」と思い始めて、そこからなんだかんだ3時間ほど痛みに耐え、「もう無理。我慢とかいうレベルじゃない」というところで病院に電話かけると、「今から来てください」と、やっと病院へ来ていいという許可がおりました。
車で急いで病院へ
このときにはもう痛みはMAX。タクシーを呼ぶにも、トイレから出て携帯を取りに行くのさえ無理なくらいの痛みが私を襲ってきました。少し歩くことができても、すぐにトイレに引き返すようなことを繰り返していたら、ついにトイレから出られないくらいの痛みに。さっきまでは一定の間隔を空けてきていた痛みでしたが、痛みがおさまる間隔がなくなって、ずっと痛みがある状態になってしまったのです。
そのとき、夫が仕事から急いで帰宅してくれました。そして、夫の同僚に車を出してもらい、急いで病院へ。その時点で、病院に電話をかけてから2時間は経っていました。病院では、倒れていないかなどと心配していたそうです。
もうこのまま産みましょう
病院へ着くと、子宮口を確認するために一旦分娩台へ。すると、「すぐそこまで赤ちゃんがおりてきているし、子宮口も開いているのでもうこのまま産みましょう!」と言われました。私の心の中は「いや、心の準備ができてない〜〜〜! よくある分娩待合室や陣痛室で陣痛に耐える時間は必要ないの?」と状況に追いつけていませんでした。
分娩台に乗ってからは、ひたすら痛みに耐えていました。先生は私の子宮の開き具合を確認。それがまた痛いのなんので大変でした。そして、その行為が破水を促していたようで、急に水風船が割れたような感覚に。
そこからは、「いきんで〜!」と、お産おなじみのかけ声が。タイミングに合わせていきみたいのですが、いきみ方がわからず、痛すぎて早く産みたくて常に踏ん張ってしまいました。すると、助産師さんに「タイミングに合わせて!」と言われてしまいました。
「にゅるっ」と誕生
そして、しばらくして「にゅるっ」 と、無事に元気な男の子が誕生。 私は放心状態でした。想像していたような「ポンッ」と出てくる感じでもなく、「にゅるっ」と出てきたため、「本当に自分が産んだのか?」となってしまうような不思議な感覚になりました。
また、朝のおしるしから陣痛、病院に着いて30分で出産と、1日ですべてを経験し、あれよあれよと進んでしまったため、なんだかあっという間に感じました。
本やネットなどの体験談をあれだけ見て、こんな感じなんだ、こんなふうにするんだとシミュレーションをしていましたが、まったく自分が思ったようにいきませんでした。
この経験から、改めて出産とは本当に人それぞれなんだということがわかりました。 急にお産がすすむこともあれば、長く時間がかかることもある、ネットや本からの情報を参考することも大事ですが、準備をしっかりとしていると心の余裕につながるのだと思いました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
著者:塚原 凛
2022年生まれの男の子ママ。ズボラで楽観的な性格。