もし弁護士に相談する場合、証拠が必要なので、トラネコさんは音がするたびに録音とメモを取るようにしていました。
しかし、隣人は一定の音を数十秒出して、終わったと思ったら数分、数十分置いてから巧妙に出してくるのです。1回目に大きな音を立ててくることが多いので、大きな音を取り逃がしてしまうことも。
1日中録音をしておくことも考えましたが、容量をたくさん使ってしまうので断念。そこで、トラネコさんは音圧を上げた録音とメモを管理会社に送りました。
するとすぐに連絡がきて、「このままだとうちも困るから弁護士に相談しようと思っています」と管理会社。その言葉を聞いたトラネコさんは涙を流して喜びました。
壁を叩くのやめてください!
管理会社が弁護士に相談してくれると言ってくれてからも、騒音の証拠集めを続けるトラネコさん。その間にもどんどん隣人の騒音はエスカレートしていきます。
はっきりとどこを叩いているのかがわかるほどの振動に驚いてしまうトラネコさん一家ですが、時間的に警察を呼べず、通報することができません。
すると、そのときなぜか隣人が窓を開けました。それを見たトラネコさんは注意しようと思い「すいませーん」と声をかけましたが、隣人は窓を閉めて逃げてしまいました。
「毎日バンバン壁を叩くのやめてください!」
「迷惑なんです!」
「警察呼びますよ?」
とトラネコさんは隣人に注意しました。しかし、「近所の人には隣人の出す騒音など聞こえていないだろうし、トラネコさんの家が騒いでいるだけだと思われている」と思うと憂鬱な気持ちになってしまいます。
だからこそ管理会社に注意してほしいと思っているのですが、その日の晩、ついにあることが起こります。
◇ ◇ ◇
日に日にエスカレートしていく隣人からの騒音にトラネコさんもうんざり。警察が来て注意してくれるという時間帯に大きな音を立ててこない隣人の巧妙な手口に振り回されて、毎日疲れてしまいますね。