妊娠しやすい体にするためには、太り過ぎもやせすぎも厳禁。毎日の食事から体に必要な栄養をじゅうぶんに摂りながら、適正な体重を維持することがとても重要です。ママになるための食事は、どんなものをどう食べればいいのでしょうか?
今回は、赤ちゃんがほしいママのための食べ方のコツをご紹介します。
基本は高たんぱく質、低糖質の食事を!
私たちが毎日のように食べているごはんやパン、麺類といった主食には、糖質がたくさん含まれています。実は私たちの体は、糖質を摂ることで血液中の血糖値が急激に上がります。すると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を下げようと働きます。
ところが、長期間にわたって糖質を多く摂りすぎる生活が続くと、甘いものをほんの少し食べただけでインスリンが大量に分泌されることがあります。その結果、血糖値の調整がうまくできなくなったり、自律神経が乱れることにもつながります。
糖質の摂りすぎは、妊娠を遠ざけることにつながる可能性があるため、糖質を控えめにした低糖質の食事を心がけること。その代わり、肉や魚といったたんぱく質をたっぷり食べましょう。
糖質は未精製、雑穀米やライ麦パンを!
糖質は、ごはん・パン・麺のように、主食になるものに多く含まれています。だからといって糖質を控えめにするために、ごはんやパンをすべてカットするような食べ方は絶対にNG!
たとえば、ごはんとして白米を食べているようなら、雑穀米や玄米に変更すること。パンも真っ白い精製された小麦粉を使っているものではなく、ライ麦パンや全粒粉を使っているものに変えることをおすすめします。血糖値を上げるような「白い食べ物」ではなく、未精製の食べ物を選ぶようにしましょう。
たんぱく質は毎日違う種類のものを!
糖質を控える分、たっぷり食べたいのがたんぱく質です。たんぱく質は、肉・魚・卵・豆類に多く含まれています。私たちの体は1日に必要なたんぱく質の量は、体重1kg当たり1〜1.5g程度とされているため、体重が50㎏の人は、だいたい50〜70gに相当します。
1食で食べるたんぱく質の目安は、「手のひら2つ分」。「手のひら1つ分」の肉・魚・卵・豆類の中から、2つを組み合わせて食べるようにしましょう。手のひら1つ分とは、肉や魚だと100g、卵なら1〜2個、豆腐なら半丁ぐらいになります。たとえば昼食に、主菜として100g相当の焼き魚、副菜として豆腐半丁の冷奴を食べるといった具合です。
また、日によって、たんぱく質の種類を変えることも大切です。たとえば肉の場合は今日は鶏肉、明日は豚肉や牛肉のように、魚の場合は今日は鮭、明日は鯖のように、肉や魚の種類を変えるようにしましょう。
乳製品も、たんぱく質に含まれます。牛乳やチーズ、ヨーグルトなども、たんぱく質として主菜やおやつに食べても大丈夫ですよ。ただしヨーグルトは、できるだけ無糖タイプを選ぶようにしてくださいね。後編では、妊娠しやすい体にするための食べる順番や生活習慣についてご紹介します。
※この記事は、「分子整合栄養医学(オーソモレキュラー療法)」の考え方に基づき、執筆しております。