「助産師さんに迷惑をかけないぞ!」
私が出産を迎えたのはコロナ禍第一波のピーク時。実家、義実家ともに遠方なので里帰りができず、産後に頼れる人もいない状況だったので、比較的、産後の体がラクだと聞いていた計画無痛分娩を選択しました。
出産予定日1週間前から入院し、陣痛が起こったら麻酔を入れる計画で、入院期間が自然分娩より長くなります。当時、医療従事者の負担が増えていることが社会問題になっていたため、長く入院することに少し罪悪感があった私。「せめて助産師さんに極力迷惑をかけない産婦になるぞ!」と意気込んで病院へ向かいました。
陣痛が始まったけど信じてもらえない!?
入院した日の夜中3時、腹痛で目が覚めました。おそらく前駆陣痛だろうと考えた私。夜中は助産師さんも手薄なはずなのでナースコールをしたら迷惑がかかると思い、ひとりで耐えていました。しかしそこから2時間、痛みでまったく寝られず。痛みの間隔を測ってみると5分を切っていたのです。
「これは陣痛だ!」とようやく確信し、助産師さんを呼ぶことに。しかし、助産師さんからは「陣痛だったらもっと耐えられないはず。歩いてトイレに行けたしまだ大丈夫よ! また何かあったら呼んでね」と軽くあしらわれてしまいました。
無痛分娩の恩恵を受けられず…
助産師さんを呼ぶまでに相当耐えてきた私。これ以上は限界だと思い、「だまされたと思って一度診察してください!」と半泣きになりながらお願いしました。助産師さんは「大袈裟だなー!」とあまり信じていない様子でしたが「そこまで言うなら」と診察室に連れて行ってくれました。
先生に診察していただくとすでに子宮口は全開大! そこから急いで麻酔をしました。子宮口が開くまでが一番痛いと言われていますが、結局痛みのピークに麻酔は間に合いませんでした。
無痛分娩なのに痛みのピークを味わってしまった私。しかし、赤ちゃんを産む瞬間を落ち着いて迎えられたこと、産後の体がラクだったことから、無痛分娩を選択してよかったなと思っています。ただ、入院時を振り返って、助産師さんには報告のつもりで痛みの具合を都度お話ししておけば、適切なタイミングで麻酔を入れてもらえたかも……と少し後悔しています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 REIKO
著者:榎本まいこ
夫は転勤族で、見知らぬ土地にて甘えん坊な2歳娘を育てています。元幼稚園教諭。育児と保育の経験を活かしながら主に子育て・教育ジャンルで執筆中。趣味は古民家カフェめぐり。