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「子どもが欲しい」と話していた矢先に、先生に妊娠は難しいと言われてしまい…【体験談】

ある病気を宣告され、お医者さんに妊娠は難しいと言われた数カ月後に妊娠が判明。待望の第一子を妊娠し、早く赤ちゃんに会いたい気持ちと出産への不安とが入り混じり複雑な心境になりました。そして、出産予定日の2日前にあることが起こり……?

生理不順かと思いきや…?

私はもともと生理不順があります。生理が3カ月来ないことも多々あり、今回も生理不順かと思い、産婦人科を受診しました。しかし、先生から言われたのは「脳に腫瘍があるかもしれない」ということ。

 

紹介された総合病院で脳の検査をしてもらうと、結果は腫瘍あり……。私にあった腫瘍は下垂体腺腫(かすいたいせんしゅ)というもので、プロラクチンというホルモンが過剰に分泌され、不妊などにつながるものだというのです。また、この病気は自覚症状が出にくいため、自分で気付くことが難しい病気だそうです。

 

そのころ、ちょうど夫と「子どもが欲しいね」と話していたので、私はとてもショックでした。
 

奇跡的な出来事

「プロラクチンの数値がかなり高いので妊娠はしばらく難しい」と先生に言われ、数値を下げるための内服治療を続けていました。すると、数カ月後、妊娠が判明。病気が判明し、治療に進められたことを含めて、この妊娠は奇跡だと思いました。

 

喜びが込み上げた1週間後、すぐにつわりが始まりました。私の場合は吐きづわりや、食べづわりなどと言われているすべてのつわりがあり、約半年間気持ち悪い日々を過ごしました。

 

妊娠はうれしいことなのに心が何度も折れそうになり、胎動を感じられるまでは、この状態で赤ちゃんがちゃんと生きているのかどうかも心配でした。
 

 

出産への不安で吐きそうになることも

出産予定日が近づくと早く赤ちゃんに会いたい気持ちと出産への不安とが入り混じった複雑な心境になりました。時には不安が強くなりすぎて吐きそうになったことも……。

 

出産予定日の2日前、家の近くのお寿司屋さんに行きました。思えば、妊娠中はお寿司には何度も助けられました。つわりがひどかった私は、食べられる物が限られていたのですが、お寿司は冷たくて食べやすく、生ものは控えつつでしたが、つわり中でもおいしく食べることができたのです。この日は妊娠中、最後のお寿司屋さんだなと思いながら行きました。

 

食中毒!?

数時間後、おなかに違和感と共に猛烈な吐き気が……。しかし、おなかは痛いけれど我慢はできる程度だったこと、夫も私につられて嘔吐したので、「これは食中毒かもしれない!」と思ったことで、陣痛ではないと思い、しばらく様子を見ていました。

 

しかし、すぐにおなかの痛みは激しくなりました。それでも「食中毒だったら恥ずかしい」と思ってしまい、産院には連絡せずまた様子見にしました。そこから数分後に、もう一度強いおなかの痛みがあったとき、ようやく産院へ連絡し、タクシーで向かうことになりました。

 

待望のわが子が誕生

出産は初めてだったので、いきんでいいのかもわからず、とにかく産院へ着くまでタクシーでは我慢していました。病院へ着くと、今にも赤ちゃんが生まれそうなのにも関わらず、助産師さんたちはいたって冷静。「先生に子宮口みてもらいますね〜」と助産師さんが言って、先生が子宮口を確認しました。

 

「子宮口はもう全開大です。このまま分娩に入ります」と先生。すると、急な出産準備のために分娩室がバタつき始めました。私は陣痛室にいかずにそのまま分娩室へ行き、出産。分娩台に上がってから30分ほどで、待望のわが子が誕生しました。


腫瘍が見つかり、子どもはしばらく無理だとあきらめていた数カ月後に奇跡の妊娠。それから、ひどいつわりを乗りこえ、出産。妊娠から出産までは、本当に奇跡なんだと身を持って実感した出来事でした。
 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 

監修/助産師 REIKO


著者:森田 愛奈

2021年生まれの女の子ママ

 

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