付き合い始めは心配していたけど…
私たちがお付き合いを始めたころ、彼はひとり暮らしをしていて、私は実家で暮らしていました。初めて「風邪をひいて会社を休んでいる」と彼からメールがきたときは、部屋にひとりきりで心細いだろうな、食べるものはあるかな、病院に行けたかな、とすごく心配になったのを覚えています。
しかし、付き合いが長くなるにつれて、彼の度重なる「風邪ひいた」コールに、私は「また?」「ちゃんと体調管理してるのかな?」と疑問を持つようになっていきました。
彼を心配することに疲れた私
結婚してからも、季節の変わり目ごとに「喉が痛い」「熱っぽい」とよく体調を崩す彼。そのたびに「大丈夫?」と心配にはなりましたが、彼のために食事を用意することや、早く元気になるように看病しなきゃ!と思うことが、私にとって次第にプレッシャーになっていきました。
加えて、「病院に行って薬をもらってきたら」と言っても、なぜか彼は行かないのです。市販の薬すら飲みません。食欲もあまりないようで、私がせっかく用意した食事も食べません。どうして早く治るように努力しないんだ! とイラッとしましたが、弱っているときに怒るわけにもいかずモヤモヤ。
結婚して一緒に住むようになってからは彼の生活習慣がわかるようになり、「そもそも、毎日夜遅くまでゲームをしていて睡眠をしっかりとっていないから免疫力が下がるんだ!」と、私は、彼の体調管理の甘さが結婚前よりも気になるようになりました。
そうして、風邪をひいた彼をいちいち心配することに疲れてしまった私。彼の自己管理能力の甘さにも呆れていた私は、彼の風邪が治って元気になったタイミングで、「これからはあなたが風邪をひいても過度に心配せず、“塩対応”でいくから!」と、憤りの感情を込めて宣言しました。
“塩対応”の結果は?
それからは彼が咳をすると、私は「あ!! また咳してる!!」「風邪ひいてるんじゃないの?」と強めに指摘するようになりました。私の態度や言い方が嫌だったのか、その後、彼は体を冷やさないようにしたり、部屋を加湿したりと、風邪予防に励んでいます。
とはいえ、もちろん彼が体調を崩すことはありますが、どうやら彼には自分なりの風邪の対処法があるようで、私は「一生懸命看病しなきゃ」とは思わなくなりました。「しっかり休んでね」「何か欲しいものある?」と最低限のことは確認して、あとは放置。もう、過度に心配することはやめました!
風邪をひいてつらそうにしている彼を見ると、頼まれてもいないのに「何とかしてあげなきゃ!」と思い、プレッシャーに感じてしまっていた私。過度に心配したり看病したりする必要はないのに、自分自身でプレッシャーをかけてしまい、結果、彼が風邪をひくたびにイライラするようになってしまいました。
私が“塩対応”を始めると、彼には自分なりの体調不良のときの過ごし方があるとわかりました。私が心配して看病しても、彼の風邪が早く治るわけではないし、彼は自分の好きなように過ごすべきなのかもしれません。そう思えてからは、かなりストレスが減りました。
著者/大岡むぎ
作画/こいでちゃこ
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!