「明日、もしフミヤくんが学校に来られるようだったら……フミヤくんとモリオくんの様子を、夕方また電話で伝えたいと思います」と、担任の先生。フミヤの母は、先生との電話の後、フミヤと話し合いの場を持って……。
電話していた相手は担任の先生だと伝えると…
フミヤの母は、フミヤがモリオくんから意地悪されていたことを、担任の先生がわかってくれたと、フミヤに伝えます。
そして、「フミヤがつらいとき、苦しいとき、気付いてあげられなくてごめん」「誰かに気付いてほしかったよね。誰かに助けてもらいたかったよね」と、抱きしめながら言うと……。
「うん。でもね、モリオくんにどんなに意地悪されても、僕が気にしないでいれば、僕が笑っていれば、いつかモリオくんの意地悪がなくなるかなって。そう思ってたんだ」
フミヤの母は、フミヤが意地悪を我慢していた理由を初めて知ります。
そんなフミヤ思いを受け止めつつ、これからはなんでも話してほしいこと、フミヤが加害者であっても被害者であっても、一緒に考えて悩んで、フミヤの気持ちをわかってあげたいのだと伝えます。
そして、「どんな理由があったとしても、モリオくんを鉛筆で引っかいてしまったのは、どうなのかな?」とフミヤに聞いたところ……。
「やったらダメだったと思う」
「僕が我慢すればいいと思っていたけれど、結局我慢できなかったから……」
「明日、僕学校に言って、僕がしたことはモリオくんに謝るよ」
フミヤは、そう答えたのです。
子どもは子どもなりに考えて、我慢してしまうこともありますよね。もし皆さんだったら、子どもにどのような声をかけますか。