こんにちは! 保育士の中田馨です。お友だちとの関わり方については、いろいろと悩んでしまうパパやママも多いですよね。
今回は、以前から何度か書かせていただいているテーマでもある『お友だちとの関わり方』について、おさらいしたいと思います。
お友だちにおもちゃを貸せない場合
お友だちが「貸して」と言ってきたのに、「イヤだ」と言っておもちゃが貸せない。うちの子、やさしさがないのではないか? 意地悪にならないかしら? という心配はしないでください。特に1~2歳ごろのお子さんは、お友だちにおもちゃを簡単に貸すことはできません。だって、自分のおもちゃなんですから。
それがたとえ、今使っていないものだったとしてもそうです。大人だって、読みかけの本を、「それおもしろそうだね、今すぐ貸してよ」と言われても貸せないですよね。それと一緒です。
おもちゃを貸したくなくて、「イヤだ」と自分の気持ちを言えたことがまず、すばらしい!「そう、イヤなのね。わかったわ。〇〇ちゃん貸してほしいみたいだから、遊び終わったら貸そうね」と伝えてみましょう。
そして、遊び終わったかな?という頃合いを見計らって「〇〇ちゃんに貸してもいい?」と聞いてもよいですし、そんな場面を何度も経験していくうちに、子どもから自然に「どうぞ」と渡してくれるようにもなります。
お友だちのおもちゃを取ってしまう場合
お友だちのおもちゃを何も言わずにとってしまう場合。これも親としては困ってしまいますよね。しかし、人の気持ちがわからない子にならないかしら? などと心配しなくて大丈夫です。
特に低年齢の子どもは、目の前にある興味を持った物に、ただ手を伸ばしているだけなのです。なので、その場で大人がサッとサポートしてあげるとよいでしょう。「おもちゃが欲しかったのね。でも、急に取ったから〇〇ちゃんがビックリしてるよ。返そうね」と。きっと、返すとなると泣くこともあるでしょうが、必ず返します。
そして、「“貸して”って聞いてみよう」と一緒に「貸して」と聞いてみましょう。お友だちが「いいよ」と言ってくれたら「ありがとう! よかったね、うれしいね」と一緒によろこび、「イヤだ」と言われても、「おもちゃで遊んでいるから、今は無理みたい。(別の遊びを提示して)ママとこれで遊ぼうか」など提案してみましょう。
「イヤだ」と言われたら、泣いてしまうこともあると思いますが、「我慢できたね」と我慢できたことを認める言葉かけをします。
家族以外の人との関わりを持つこの時期は、社会生活への第一歩でもあります。大人の思うような言動をしないと思いますが、「それが当たり前」と、周りの大人があたたかく見守れるとよいですね。