入院初日、放射線治療が始まったとりだまりさん。ドキドキしながら治療を受けたのですが、あっさり終了します。これなら全28回おこなっても楽勝だと思っていたら、異様な眠気に吐き気が出てきました。ただ、がんの治療で吐いたのは、この放射線治療1回目のときだけだったそうです。
そしていよいよ抗がん剤治療がスタート。抗がん剤治療には吐き気止めが大切らしく、飲み忘れると大変なことになると看護師さんに言われて……。
抗がん剤治療は吐き気止めが大切
私が飲んでいたのは「イメンドカプセル」という吐き気防止のお薬。
めっちゃ強い吐き気止めなんでしょうね~。
6本中4本が「輸液」。
抗がん剤が終わった後は、輸液をガンガン流すことで、強力な抗がん剤を排出するようです。
点滴、ひんやりしますよね~。
「ああ、今、抗がん剤が入ってるんだなー」と実感する瞬間です。
私はなんか緊張して、気付けば全身に力入ってました。
なんかそれだけで疲れるじゃないですか。
というわけで、私はずっと「抗がん剤は美容液!」と思い込みながら、点滴を受けていました。うふふふふ。
でも、そう考えるだけで、だいぶ楽しかったんです。
それに、せっかく研究者さんたちががんを治療するために作ってくれた薬を、ただただ怖がるのは嫌だったし。
頑張っている私の体に対しても、「今体に入ってる物は、嫌な物だ」と感じさせちゃったら、余計ストレスになりそうな気がしたんですね。
それに、がん細胞を抗がん剤で「たたく」みたいなイメージも、私はちょっと怖いなって。
だって、がん細胞だって、私の体の一部なんです。
がん細胞からしてみたら、私の中で、ただ生きたいだけなのですよね。
まぁ、あんまり元気に生きられると、宿主である本体が死んじゃうので困るのですが……。
それを悪者みたいに捉えちゃうのは、ちょっとかわいそうだなと思っていました。
だから、黒くてトゲトゲしたがん細胞が、抗がん剤や放射線に触れると、魔法みたいに瞬時にキラキラキラ……となんかビタミン的な栄養豊富なものに生まれ変わる。
だから、私、治療のたびに美肌になっちゃうわ~!
そんなふうに思いながら治療を受けていたんです。
治療が長くなってくると、なかなかこうも言っていられないと思うんですけども。
でも、自分で自分のメンタルを楽しく保てたのは、結構うれしかったです。
最初はすごく緊張して、全身に力が入っていたけれど、考え方を変えることで気持ちがだいぶラクになったと、とりだまりさん。ポジティブに捉えられるのは、とてもすてきなことですね。
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