二度もごあいさつに来てくださったのに…
そのご家族が入居されたのは、私が第2子を出産した直後。生まれたての娘の泣き声が迷惑にならないかと心配でした。夫と話して、私たちから真下のお部屋にごあいさつに行こうかと話していたほどです。
そんな矢先、インターホンの録画にそのご夫婦と思われる2人の姿が映っていました。それも2度もです。どちらの日もタイミング悪く不在にしており……。後日こちらからごあいさつしようと決めました。
怒ってる!?階下の方に声をかけたところ
「401号室の者です。先日来ていただいた際に、出られず失礼しました」。マンションの駐車場で見かけた奥様に私は話しかけました。突然のことに驚いたのか、子どもを連れた彼女は無表情のまま、軽くうなずくだけでした。
せっかくお会いできたのだからと思い、そのまま私は続けました。「うちには小さな子が2人いまして。うるさいかと思いますが、これからよろしくお願いします」。彼女はほとんど表情を変えることなくうなずき、サッといなくなりました。もしかして、もう嫌われている……? そう思ってしまうくらい、そっけない態度でした。
厚い壁を感じる真下の奥様…でも夜になると?
それから、数カ月。小さなマンションなので、どのご家族とも顔見知りではありますが、いまだに真下の部屋の方に会うと厚い壁を感じます。それでも、私は知っているのです。その奥様が本当は陽気な人であることを!
夜9時ごろ、私は静かな部屋で子どもを寝かしつけながら、下のご夫婦の楽しげな声に耳を傾けています。会話の内容までは聞こえませんが、仲睦まじい雰囲気と美しい歌声はしっかり届いており……。奥様が歌う「瀬戸の花嫁」は、私のひそかな楽しみになっています。
◇ ◇ ◇
ご近所づきあいは、最初の印象や表情だけで判断してしまいがちですが、それがすべてとは限りません。ちょっとしたきっかけで関係が変わることもありますよね。みんなが顔見知りのマンションだからこそ、ほどよい距離感を大切にしながら、気持ちよく暮らしていきたいですね。
著者:おかもとえみ/女性・主婦。1歳男児、0歳女児のママ。接客業や事務職を経て現在は主婦ライター。ずぼらでマイペースな子ども好き。
イラスト:ホッター
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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