離婚してひとり暮らし。寂しくなるときもある
私は38歳で離婚を経験して、その後はひとり暮らしをしていました。子どもはいません。離婚後は心も疲れていましたし、自分の生活で精いっぱいで恋愛はしばらくしていませんでした。
それでもひとり暮らしは寂しいときもあります。話し相手や休日に一緒に過ごす彼氏が欲しい、とだんだん思うようになりました。前の結婚で懲りてしまい再婚する気は起きなかったので結婚相手ではなく、楽しくお互いを癒し合えるような相手を探し始めました。
けれども40歳前となると男性側も結婚相手を探している人が多く、なかなか思うような理想の人には出会えずにいたのです。
時々合コンやお見合いパーティーに参加して、恋愛できる相手を探しました。仲良くなってお付き合いした人はいましたが、やはり相手は結婚を求めています。しかし、私自身はなかなか再婚を考えるまでには至りません。付き合っても半年ほどで別れるといった関係が2回ほど続きました。
そうこうしているうちに私は40歳に。自分の老いが気になり始めました。老後をひとりで過ごすのは、孤独ですし病気になったときのことが心配。そうして離婚して3年が経ったころ、もう一度再婚してもいいかなという気持ちになってきたのです。
もう結婚はこりごりと思っていたけれど…
再婚したいと考え始めたものの、前回痛い思いをしたこともあり、自分のなかで譲れない条件がありました。前の結婚ではマザコン問題で苦労した私。義実家との同居も無理ですし、ずっと実家暮らしで親離れ子離れができていない男性は苦手、そしてできれば長男は避けたかったのです。
また、煙草を吸う人やお酒をたくさん飲む人もあまり好きではありません。そして自分自身がバツイチなので、相手も離婚経験者のほうがお互いに理解し合えるのではないかとも思っていました。
このように条件が多いと、それをクリアする人に出会うのはなかなか難しいです。そこで初めてチャレンジしたのが、マッチングアプリでした。婚活目的の真面目なマッチングアプリであれば安心かと思い、思い切って登録したのです。
マッチングアプリであればプロフィール検索ができるので、自分の条件に合う相手を探しやすいと思いました。実際、かなり細かく条件設定ができます。離婚経験者や長男以外などの欄にチェックを入れて検索すれば、それに合う男性一覧が出てきます。
そして、スポーツマンでもあり誠実そうな男性とマッチング。彼とのメッセージのやり取りが始まり、思いのほか早くに素敵なお相手と出会えました。
バツイチ同士だからこそ相手を思いやれる
彼はバツイチで娘がおり、養育費を払っています。「そんな事情も理解してくれるのなら、ぜひお付き合いしたい」と言われました。その点についてはまったく問題なく、お付き合いが始まったのです。凛々しくやさしい人で、気も合って仲良く過ごしていました。
当時、私も彼もお互いにひとり暮らしをしていましたが、ある日彼が「俺のマンションに来ないか？ お互いに家賃を払うのは勿体ないから」と言ってくれました。そんなわけで、同棲生活がスタート。
私は彼の食生活が心配だったので、手料理を作ってあげると喜ばれました。彼も結婚に失敗しているので、相手にやさしくなれるよう。同じ失敗を繰り返さないように、お互いに思いやることができたと思います。
そして同棲して2年経ったころに、私たちは入籍しました。離婚した当初は、まさかまた結婚ときがくるとは思ってもいませんでしたが、人間ずっと一人では寂しいのでしょう。それなりに良き相手が現れたから、再婚しようという気持ちになれました。離婚した経験を糧にして、幸せな人生を新たに進んで行こうとお互いに誓いました。
男と女はどこで出会い、どうなるかわからないものです。再婚できて幸せを実感しています。
離婚後のパートナー探しにはマッチングアプリがとても便利でした。条件を細かく設定できることで、バツイチであることを理解してくれる人にも出会えたのだと思います。始める前は、「アプリって安全なのかな？」と心配もありましたが、この経験でマッチングアプリでの出会いもアリだと確信しました。おかげで素敵な旦那様に出会うことができて、感謝しています。
著者／田川もえこ
イラスト／もふたむ
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