同棲を始めることに
結婚前、彼がひとり暮らししているアパートで同棲することになりました。
私は実家暮らしでしたが両親は共働きで、子どものころから日常的に家事を手伝っていましたし、以前は会社の独身寮に入っていたこともあったため、家事はある程度はこなせていました。
彼も1年ほどひとり暮らしをしていたので、当然ある程度、家事をひとりでできるものだと思っていたのです。
2人で暮らし始めると…
同棲を始めると、私は新婚気分でごはんの買い出しや洗濯物などひとつひとつの家事にウキウキ。そんなとき彼の姿が目につきました。何をするにも彼は受動的……。自分からは動かないのです。そのたびに「あれ?」とは思っていたのですが……。
休日のある日、私が「掃除をしよう」と思い、彼に「掃除機ってどこに置いてあるの?」と聞きました。すると……返ってきたのは「そんなのないよ」という言葉。
「へ!?」と、私は驚いてしまいました。
そして、「今まで掃除はどうしていたの?」と聞くと、なんと「……してない」と言われたのです。私はゾッとしてしまいました。
よくよく聞くと、ひとり暮らしをして1年ほど経っているのに、まったく自炊もしておらず、ほぼ毎食コンビニやスーパーで購入したお弁当を食べていたと言う彼。唯一できると言ったのは洗濯のみ。とはいっても、色物も白いものも一緒に洗い、シワをのばすこともなく干す始末……。
ひとり暮らしをしていたとは思えない、あまりの家事能力のなさに、私は呆れてしまいました。
家事能力のなさの理由は…
彼に話を聞くと、彼の母は専業主婦だったため、実家では彼の母がすべて家事をしており、なおかつ男である息子には家事を一切させなかったようです。
彼が仕事の都合でひとり暮らしを始めることになったのですが、それまでまともに家事をしたことがないため、生きていくため自分でしなければならない必要最低限の家事しかしてこなかったというのです。
「このままではまずいかもしれない……」そう思った私は、彼にまず家事の手伝いからさせることにしました。それを繰り返していくうちに、最初は私から言われたことをするだけでしたが、彼に変化が。私が言わなくても洗濯物をたたんだり、ゴミを出してくれるようになったのです。
この経験から、私の中で「ひとり暮らしをしているから、家事は完璧なはず」という思い込みはなくなりました。その後、私はこのときの彼と結婚し、現在は子どもも生まれ、私はフルタイムで働いています。私に何かあったときにも、夫が子どもの世話と最低限の家事ができるようにと、今でも家事について夫に少しずつ教える日々です。
著者/ゆちみこ
イラスト/マメ美
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