一番最後の生徒、つむ田さんの荷物をチェックし終わると、先生はつむ田さんに向かって、「話があるからまとめなさい。一番奥の部屋にいるからな」と言い放つと、物凄い勢いでドアを閉め、出て行ったのでした。
早速先生の待つ部屋へと向かうと、先生から「お前が良子をいじめたんだろう?」と言われたつむ田さん。
先生は1枚のメモを取り出すと、「声に出して読みなさい!」と声を荒げます。
その剣幕に圧倒されたつむ田さんはメモを読むことに。
「志望校に落ちろ。調子に乗るな。良子みたいに嫌なやつは絶対に合格できない」
メモを読み終わると、つむ田さんは「私じゃない」と否定。
その根拠は、良子ちゃんの机に入っていたメモと同じ柄のメモ帳をつむ田さんが持っていたからなのでした。
「私じゃない」と、改めて否定したかったつむ田さん。
しかし、頭の中がパニックになってしまい、声がうまく出せなくなってしまって……!?
恐怖感でいっぱいに…。思わず体が震えて…
つむ田さんの震えは寒さからくるものではなく、
精神的な恐怖感から震えていたのでした。
しかし、先生は寒さからくる震えだと思い込み、
エアコンを停止。
(寒いわけじゃないのに、震えが止まらない……)
先生の見たこともない怖い表情と、緊迫した空気に耐えられず、
パニックなってしまったつむ田さん。
「先生……信じてください。わ、わたしじゃないんです……」
「ハムハム三郎のメモ帳……、
私以外にもクラスで持っている子がいます……」
つむ田さんはやっとの思いで口を開くと、
先生に自分の思いを伝えるのでした。
つむ田さんの震えが冷房の寒さによる震えだと勘違いしていた先生。当時のことを"とても恐ろしい時間だった"と振り返ったつむ田さんですが、このときどれほど悲しくて、心細かったことでしょう……。当時のつむ田さんの心情を思うと、何だか切なくなってしまいますね。