うずくまっているレクトを心配し、声をかけたソウ。レクトが「座ってるだけ」と答えると、ソウは安心した様子を見せ、「学校で見たことある!オレ、2年3組のソウ」と教えてくれました。そして、「今から鬼ごっこやるけどお前も入る?」と、レクトを遊びに誘ってくれたのです。
ひとりぼっちだったレクトを仲間に入れてくれた少年
違うクラスのレクトとソウは、学校ではまるで交流がありませんでした。
しかし、放課後の公園では、ソウがレクトに声をかけてくれます。
「お前、またひとりでいるの?」
レクトを気にかけ、遊びに誘ってくれるソウ。レクトはソウのグループ入って、一緒に遊ぶようになりました。
ソウは同じ学校の同級生をたまたま見かけて、声をかけただけかもしれません。しかし、レクトにとってソウは、唯一自分をグループに入れてくれた、大きな存在になっていました。
ある日の夕方、夕焼けチャイムが鳴り、公園で解散する小学生たち。
「レクトも帰るぞ」ソウがレクトに声をかけると、まだソウと遊んでいたいレクトは、「まだ遊ぼう」とソウを引き止めます。
しかし、ソウは「オレは夕焼けチャイムが鳴ったら帰るように、親に言われてるから」と帰ってしまいました。
レクトは、帰宅するソウの後ろ姿を悲しい気持ちで見つめるのでした。
「ソウともっと遊びたい!」という、純粋な気持ちから、前のめりになってしまったレクト。親との約束を守ったソウはえらいですが、やっと仲間に入れたうれしさが溢れてしまう、ソウの真っ直ぐな気持ちを思うと、なんだか切ないですね。