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子どもにカミングアウトする?職場バレで驚愕の反応!女性カップルの葛藤とは? #新しい家族のカタチ

性同一性障害トータルサポート会社を経営している井上健斗さんは、自身が女性から男性に性別変更を行った元女子。LGBTの悩みなどに寄り添う活動を行っており、YouTubeチャンネルでもさまざまなゲストとコラボしています。

今回は、同性カップルでステップファミリーの小野春さんをゲストに迎え、同性カップルの子育てについて、対談形式で紹介しています。

小野さん1

 

動画では、FtM(Female to Male/性自認が男性のトランスジェンダー)の健斗さん(画像左)が、同性で子育てをした小野さん(画像右)カップルの子どもや周りへのカミングアウトについて質問しています。

 

何も情報がなかった16年前の同性カップルで子育てをすることの葛藤や、子どもたちへのカミングアウトと反応は……!?

 

ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。

 

同性カップル、家族構成は?

小野:私は「にじいろかぞく」という、子どもを育てるLGBTの団体を運営していて、LGBT家族の交流支援やLGBT家族を知ってもらうための活動をしています。

 

セクシャリティは、長年バイセクシャルと言っていたのですが、最近、パンセクシャルという言葉を知って、自分もパンセクシャルなのでは?と迷っています。

 

家族は、16年前からパートナーの麻ちゃんと、それぞれの連れ子3人を一緒に育てて、子どもたちは全員成人しました。

 

小野さん1

 

健斗:3人というのは、どちらの子どもですか?

 

小野:長男と次男が私の連れ子で、その間にパートナーの連れ子の長女がいます。

 

健斗:お互いの連れ子と一緒に暮らしている、ステップファミリーですね。一緒に暮らし始めたのはいつですか?

 

小野:16年前です。

 

健斗:今の時代ではなく、16年前から女性同士のパートナーで、ずっと一緒に暮らしているということがすごいですね!

 

「にじいろかぞく」を始めたきっかけ

小野さん1

 

健斗:「にじいろかぞく」を始めたきっかけは何ですか?

 

小野:今のパートナーと出会うまで、同性の人とお付き合いをしたことがありませんでした。さらに、子育てもすることになって、分からないことがたくさんありました。

 

例えば、

・周りの人にどこまでカミングアウトして良いのかな?

・学校の先生には、どういう風に言ったら良いのかな?

・周りからの、パートナーの呼び名はどうしたら良い?

 

など、いろんなことに悩んでいました。セクシュアルマイノリティが子育てをしながら抱える問題や悩みや、日々の暮らしのさまざまな出来事を話しあえる場所がほしいという思いから「にじいろかぞく」を立ち上げました。

 

最初は1人で、地味なホームページを作るところから始めました。「こういう人もいるよ」と発信していったら、徐々にいろんな立場のLGBTの親の人が集まってくれました。

 

健斗:最初は、小野さん自身が誰かに相談したい、誰かと繋がりたいという気持ちだったんですね。16年前は僕も、同棲カップルのステップファミリーで発信している方は、小野さんしか知りませんでした。

他にもいたかもしれませんが、クローズで横の繋がりを持つことが難しかったですよね。

 

小野さんにとっての家族とは?

健斗:小野さんにとって「家族」とはどういう存在ですか?

 

小野:初めのころは、血縁に捉われていました。「家族って何だろう?」ってずっと分からなかったけど、振り返ってみると、ちゃんと道がそこにできていました。

 

私は随分遠くまで歩いて来たなと感じています。子どもやパートナーも頑張ってくれて「みんなで家族を作るんだ」と努力してきました。その積み重ねが「家族」になったと思います。

 

職場でバレてしまった!周りへのカミングアウトは?

健斗:当時、職場や学校など周りの人へのカミングアウトはどうしてましたか?

 

小野:ある時期までは、周りにはお友達同士や親戚で暮らしていると説明していました。でも、13年前に偶然職場でバレてしまいました。バレた時は、職場の人たちは「はぁ!? お前何言ってるの!?」とびっくりされました!

 

健斗:13年前だと、やっとLGBTという言葉が出てきたくらいですね。学校へのカミングアウトはどうしましたか?

 

小野:下の子どもたちが中学生のときにカミングアウトしました。最初は娘の担任に、パートナーがカミングアウトすると、「あぁ、分かりました」と言われて、まったく動揺などはしていなかったです。

 

健斗:「特別扱いしてはいけない」と思って顔に出さなかったのかもしれませんね。

 

子どもへのカミングアウト、反応は?

健斗:子どもにカミングアウトしたときの反応はどうでしたか?

 

小野:子どもへのカミングアウトは、パートナーと意見が割れていました。私は、カミングアウトしてしまうと、子どもが隠すために外で嘘をつかなければいけなくなってしまうので、カミングアウトはしない方は良いと思っていました。

 

でもパートナーは、家族の中に秘密があるのは良くないからカミングアウトした方が良いと思いと。

 

ただ、結婚式をするときに伝えたほうがいいという結論になり、結局子どもたちにはカミングアウトしました。小学校の低学年のころだった下の2人はポカーンとしていて、わかっていない様子でしたね。

 

小野さん1

 

小学校高学年のころだった上の子は「女同士は結婚できないんだよ! 法律違反になっちゃう!」と心配していましたが「日本には同性婚に関しての法律がないから、法律違反にはなりません」ということをしっかり説明しました。

 

健斗:それはスッと入るものですか?

 

小野:「なるほど!」とすぐに理解してくれました。

 


同性カップルステップファミリーという「新しい家族のカタチ」についてご紹介しました。新しいことを発信していくのは大変なことも多いと思いますが、同じ悩みや不安を抱えている人たちにとって、大きな励みになっているはずです。LGBTの方たちの選択肢となりますように。

 

元女子・健斗さんのYouTubeチャンネルでは、さまざまなLGBTに関する動画が投稿されています。こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    ライター廣瀬尚子

    二児の母。女性誌の編集を経て、フリーランスに。広告やアパレルブランドの撮影、雑誌やWEBマガジンの執筆などを手がける。

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