「同じクラスになれたぞ!」レクトは意気揚々と、ソウに話しかけますが、ソウは呆気ない反応。すぐに他の友だちに呼ばれ、レクトの元から去ってしまいました。
ソウの周りには常に人がいて、ソウにとってレクトはその中の1人に過ぎないよう。しかし、レクトにとってソウは唯一の友だち。期待していた新学期とは、程遠かったレクトですが……。
「やっと声をかけてくれた!」しかし…
家も学校もつまらないと感じていたレクトは、ソウと同じクラスになれば、楽しい学校生活が送れると思っていました。
しかし、現実はソウの姿を目で追いかける日々。
「楽しくなるはずだったのに……。むしろモヤモヤする……」
やり場のない感情を抱き、ぼんやりしているレクト。そこに、やっとソウが話しかけてくれました。
「レクトどうした? 体調でも悪いか?」
突然のことに驚くレクト。
「大丈夫! 眠いだけ!!」
「それより、今日も公園行くだろ? 今日はドロケイしない?」
ソウが話しかけてくれたうれしさを抑え、ソウを遊びに誘うレクト。せっかくソウと同じクラスになったのに、学校では相変わらずひとりぼっちの日々。「放課後の公園さえ楽しければ」という気持ちで、ソウを遊びに誘いました。
「ごめん、もう公園には行かないんだ」
しかしソウは、思いもよらぬ言葉で返すのでした。
期待していた学校生活とはいかなかったレクト。ソウはレクトを気遣う様子もあり、悪気はまったくありません。“ソウは唯一の友だち”というレクトの気持ちが大きすぎて、ソウの言動に一喜一憂。真っ直ぐなレクトの気持ちを思うと、胸が痛みますね。
幼い子どもたちにとって、学校や友だちとの関わりは世界のすべてのように感じてしまうもの……。誰かを「唯一の友だち!」と思い込まずに、いろいろな子と交流を持てるといいのですが、まだ成長途中の子どもたちが過ごす小さな世界の中では、人間関係がより複雑なのかもしれませんね。