子宮体がんになってしまい、約6時間におよぶ大手術を受けた、はなうたねこさん。子宮と卵巣を全摘し、周囲のリンパ節も44個切除しました。手術時には細胞を切り取り、医師が病理検査(細胞を顕微鏡で調べる検査)へ。その結果、がん細胞がリンパ節にも転移していて、子宮体がんのステージはⅢCだと判明。その後、抗がん剤治療が始まると、副作用である脱毛症状が出現し……。
抗がん剤治療中の生活(成功と失敗)
抗がん剤治療を始めたことを、会社の同僚や上司に報告したはなうたねこさん。
すると、みんなが「無理しないでね。具合が悪かったら休んでもいいんだよ」とやさしい言葉をかけてくれました。はなうたねこさんとしては、気をつかってくれてとてもありがたいという気持ちもあったのですが……。
すでに、入院で有給休暇は使ってしまいました。さらに、医療保険に未加入だったので今後の医療費も高額になる見込み。その上、通院日は必然的に仕事を休まざるを得ないため、欠勤扱いになって給料も減ってしまいます。となると、多少つらくても働ける日は頑張って働くしかありません。
「現実はキビシイなあ……」とため息をつく、はなうたねこさんでした。
話は変わり、抗がん剤の副作用によって、髪が松葉のようにパラパラと抜け落ちるようになったはなうたねこさんは、被り物にいろいろと工夫を施すようになりました。
ーーバンダナや帽子だけだと、隙間から髪がパラパラと落ちてしまう……。何かいいアイディアはないかしら?
そんなときに見つけたのが、履き古した黒のパンストでした。
足の付け根の部分をチョキチョキとハサミで切って縫えば……頭にぴったりフィットする帽子の完成!
これをバンダナや帽子の下に被ることに。すると、隙間から髪の毛が抜け落ちることが見事に減ったそうです。大成功ですね!
「我ながらいいアイディアだった」と語る、はなうたねこさんでした。
はなうたねこさん自身が体験した髪の脱毛過程はというと、まずは頭頂部から毛が抜けてゆき、落武者のようになるそう。さらに髪が抜け落ちていくと、頭部全体がうっすらと髪が生えているだけになり、やがてはほとんど髪のない状態になるとのことです。
さらに、髪の毛だけでなく全身のあらゆる毛が抜け落ちていきました。まずは脇毛やすね毛、アンダーヘアなど、毛根が太いところから。次にまつ毛や眉毛、鼻毛。しかし、なぜか腕と太ももの毛は抜けなかったそうです。
眉毛が薄くなってしまったはなうたねこさんは、「元々の形ってどうだったっけ?」と思いながらも、アイブロウメイクに挑戦。さらに、インターネットに「まつ毛が抜けてしまった場合は、アイラインを引くことで目元の印象を引き立てることができます」と書かれていたのを見て、普段はしないアイラインにもトライすることに!
すると……
はなうたねこさんいわく、「ただのホラーメイクになった」そうです。
後日、周りの人たちに聞いたところ、はなうたねこさんの眉毛やまつ毛が抜けてしまったことには、誰も気づいていなかったとのこと。
「じゃあもうアイラインなんていらないな。私の自由に、好きなようにやろう!」と開き直ったはなうたねこさんでした。
監修/助産師 松田玲子
はなうたねこさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪
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