子ども2人を連れて30人待ち!?
ある日、娘の目が腫れていたので、朝一番で眼科に連れて行きました。初めて行くその眼科は、なんと診療開始前なのにすでに30人待ち! 田舎なので他に選択肢もなく、仕方なく子ども2人を連れて待つことに。しかし、待合室はキッズスペースもなく、ただ椅子が並んでいるだけ。ハイハイが楽しい時期の息子と、目の腫れ以外は元気な娘が待つのには、なかなか大変な状況です。
大人ばかりでシーンとした待合室の中で、ドタバタと音を立ててしまうたびに「シーだよ! 座ってようね!」と言いますが、急いで出てきたため、おもちゃも持っておらず、四苦八苦しながら子どもたちの相手をしていました。
こちらを見て受付に何か言う人たち…
すると待合室にいた患者さんたちが、ポツポツと受付に何かを言いに行くのが見えました。最初はあまり気にしていなかったのですが、私たちのほうを指さしながら受付で何か話している人がいたので「もしかして、うるさいって言いに行っているのかな? ごめんなさい……!」と申し訳ない気持ちでいっぱいに。
「早く呼ばれてくれ~!」と泣きそうになりながら、子どもたちをなだめていると「○○(娘の名前)さん!」と呼ばれました。まだ診療が始まって5人くらいしか呼ばれていなかったので「あれ?」と不思議でした。
みなさんの心遣いに感動!
思わず「30番なんですけど、間違っていませんか?」と聞くと、受付の方は「間違っていませんよ」とにっこり。「私たちの様子を見かねて優先してくれたのかな」と思いました。すぐに診察は終わり、支払いに呼ばれた際、受付の方に「お気遣いくださってありがとうございました」とお礼を言いました。
すると、「いえ、他の患者さんで、何人かの方が順番を譲りたいと言いに来てくださって。小さいお子さんがいると大変ですもんね」と言われました。そう、あのとき受付に何かを言いに行っていた人々は、文句ではなく「順番を譲りたい」ということを言いに行ってくれていたのでした。
申し出てくださったすべての人にお礼を言いたい気持ちでしたが、どの方が譲ってくれたのかわからず、お礼は言えずじまい。病院を後にするとき、待合室に向かってペコリと頭を下げるのが精いっぱいでした。たくさんの人のやさしさに感動した体験談です。
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作画/キヨ
著者:山口花
田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。