一番最後の生徒、つむ田さんの荷物をチェックし終わると、先生はつむ田さんに向かって、「話があるからまとめなさい。一番奥の部屋にいるからな」と言うと、物凄い勢いでドアを閉め、出て行ったのでした。
早速先生の待つ部屋へと向かうと、先生から「お前が良子をいじめたんだろう?」と問い詰められたつむ田さん。
「私はやってません。先生、信じてください……」
つむ田さんは泣きながら必死に訴えるのですが、先生は「お前が犯人だ」の一点張りで最後まで信じてくれず……。
「親御さんに連絡しておくから、覚悟しなさい」
そう言うと、部屋を出て行ってしまったのでした。
その後、家に帰る足取りが重くなってしまったつむ田さん。
目の前にバスが止まり、なかなか乗る気になりませんでした。
しかし、乗らざるを得ない自分の状況を考え、最終的には乗ることを選択。
ただ、バスに乗ったものの、気持ちはズーンと沈んだままでした。
そして、いつものバス停に到着すると、そこにはお母さんの姿が!
お母さんは「つむちゃん!」とすぐに近くに駆け寄ると、先生から電話があったことを伝えます。
続けて、いじめの件について「本当なの?」と事実を確認。
すると、つむ田さんは震えながら「いじめてなんかないよ」と自分はやっていないことをお母さんに訴えたのでした。
泣いている私の話をお母さんはちゃんと聞いてくれて…
つむ田さんの言葉を聞くと、手を差し伸べたお母さん。
「帰ろう……、やってないって母さん信じるよ」
「もう泣かないの。
あんたは堂々と家に帰ればいいんだよ」
つむ田さんは心の中で、
(何も聞かずとも、自分を信じて欲しかった)と思いながらも、
この日あったことをお母さんに話したのでした。
するとお母さんはつむ田さんに謝ってきたのです。
「先生から、あんたが犯人で証拠もあるって聞いてたから……。
同じメモってだけで誰が犯人って決められないよ」
「ほら、家は入って」
お母さんはそう言うと、ドアを開けたのでした。
つむ田さんは、"何も聞かずとも、自分を信じて欲しかった"と感じ、悲しい思いをしてしまったようですが……。ただ、お母さんも基本的にはつむ田さんのことを信じていたと思うのですが、先生から電話でいろいろと拭きこまれていたので、やはり事実を確認したかったのだと思います。ひとまずちゃんとお母さんに話せてよかったですね。