不安定な状態で参加したお見合いパーティー
私は30代で離婚しています。しばらくしてから再婚を考えるようになり、婚活を開始。そこで、比較的費用が安いお見合いパーティーに参加するようになりました。ホテルの1室に男女が20人ほどが集まる形式で、参加者全員が1対1で話すトークタイムや自分が気になった人と話すフリータイムもありました。
あるとき仕事でミスが続いたり人間関係のトラブルがあったりして、落ち込んでいた私。少しヤケになってお見合いパーティーに申し込みました。いつもはわりとニコニコしているのですが、その日は心からの笑顔はできていなかったと思います。
「こんな状態で参加しても、いい出会いなどないだろうな」と心のどこかで思っていました。
ミステリアスな彼に惹きつけられて…
トークタイムのときに、どこかミステリアスな雰囲気の男性がいました。男前でしたが少し影がある感じで、でもそれが母性をくすぐりセクシーな魅力があったのです。私は彼に興味を抱き、フリータイムで彼と話そうと決意。
しかし、その日の私は本調子ではありません。フリータイムの時間になっても、いつものように積極的になれずぼーっとしていました。すると、さっきのミステリアスな彼が私のほうにやってきて、「もう少ししゃべりたいと思って。いいですか?」と声をかけてくれたのです。
思いがけず、気になる彼とマッチングした私は、パーティーの後一緒にお茶をして連絡先を交換し、1週間後にデートの約束を取り付けました。間もなく彼とのお付き合いが開始。
彼は私が付き合ってきた男性のなかでも初めてのタイプで、繊細でやさしい方だったのですが、どこかふわふわとした不安定な部分もありました。どうやら仕事も安定せず、転職を繰り返しているようでした。
加速していく彼の依存
ある日、仕事が忙しく携帯をチェックできない日がありました。業務を終え、ようやく落ち着いたのでメールを確認すると彼から5通もメッセージが届いていたのです。「どうしたの?」から始まり、「もう嫌いになった?」など立て続けにメッセージが送られていて、少しゾッとしてしまいました。
彼の執着心に少し怖くなり、「仕事が忙しかった、ごめんね」とさらっと返信すると「もういい」と機嫌の悪そうな返事がありました。
この日以降、彼からのメールがエスカレート。こちらの都合にお構いなく、一方的にメールを送ってくるようになったのです。さらに彼はまた仕事を辞めると言い出し、この人とは将来を考えられないと思い、交際3カ月で破局しました。
陰のある彼との出会いを通じて、自分が不安定なときは同じく不安定な人を引き寄せてしまうのかも、と考えました。たまたまだったのかもしれませんが、数々の出会いのなかで「相手は自分の鏡でもある」と感じることが多々あったのです。それからは、前向きで調子がいいときにお見合いパーティーに参加するようにしました。素敵な人と出会うためには、自身のメンタルを鍛えることが大切だと悟ったのでした。
著者/山田さくら
イラスト/おみき
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