「あの生理用品」を使い始めたきっかけは?
私が布ナプキンを使い始めた理由は、使い捨てのナプキンを使うと蒸れてかゆみが出るからでした。特に生理開始直後は経血の量も多く蒸れてしまい、かゆみがあってもずっと我慢していました。もともと私は皮膚が弱くて荒れやすく、冬は乾燥で手がひび割れたり頭皮にかゆみが出たりします。
当時、ストレスが原因で頭皮のかゆみがひどくなっていて、対策法を調べていました。お肌にやさしいせっけんを販売する会社のサイトを見ていたところ、そこで布ナプキンが紹介されていたのです。
最初は、デリケートゾーンに触れるナプキンを洗って使い回すのは衛生的に大丈夫なのか気になりました。また、経血漏れやにおいの不安もあり、すぐに使ってみようとは思いませんでした。
しかし、布ナプキンを使用する人の体験談を読んでいると「もしかしたら生理時の嫌なかゆみがマシになるかもしれない」と感じ、試してみることにしたのです。
慣れるまでは試行錯誤。使い続けると…
最初は通販で見つけた、ネル生地のふわふわした布ナプキンをセットで購入して使い始めました。下着に留めるボタンがついていたり、夜用昼用に分かれていたりと、使い勝手はよかったです。
布ナプキンを使い始めたころ、ナプキンがあたたかく感じ、驚きました。生理のときは下半身が冷えることが多かったのですが、布ナプキンを使うとぽかぽかして眠くなるほどです。温まると汗が出て蒸れそうですが、かゆみは以前に比べてずっとマシになりました。
かゆみをほとんど感じることがなくなった以外にも変化がありました。それは経血のにおいです。布ナプキンにしてからは、トイレに入ったときあのイヤなにおい気にならなくなったのもうれしい変化です。
慣れるまでは経血が漏れないか不安でしたし、就寝中に経血が漏れ下着を汚したこともありました。しかし、生理中の不快感がかなり減ったので布ナプキンに切り替えてとても満足しています。
経血汚れを簡単に落とす方法とは?
布ナプキンで面倒なのは、経血をきれいに洗濯することです。落としきれなくて染みが残ってしまうと、不潔な感じがして使うのが嫌になります。私も最初は、経血をきれいに落とすために普段の洗濯物とは別洗いをしていましたが、二度手間になるのが面倒で仕方ありませんでした。
面倒だと続けられなくなる性格なので試行錯誤した結果、フタのできるタッパーに使い終わった布ナプキンを入れ、酸素系漂白剤を振りかけて熱めのお湯を注ぎ放置する方法に落ち着きました。夜に浸けおきをすれば朝までには経血が落ちているので、あとは絞って普段の洗濯物と一緒に洗濯機へ入れるだけ。洗濯が簡単でなければ、きっと布ナプキンは使い続けられなかったと思います。
布ナプキンを使い始めてから、生理に対する意識がずいぶん変わりました。以前は旅行先などで、ナプキンを持っていないときに突然生理がきて困ることもありましたが、今はタオルなど清潔な布があれば対処できるようになったのです。
もう10年以上、布ナプキンを使い続けている私。今は使い捨てのの生理用品もとても進歩していると聞き、かゆみを感じにくいかもしれないと思うこともあります。しかし、布ナプキンに切り替えてからかゆみがラクになったことや、使用時に感じるあたたかさを考えるともう戻れません。洗濯もラクな方法を見つけたので、これからもお付き合いしていこうと思っています。
著者/里井美香
監修/助産師 松田玲子
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