観光地でも歩くペースはバラバラ
夫・私・私の両親の4人で旅行をしたときの話です。お酒が好きな夫の趣味に合わせて、ウイスキー蒸留所の観光に来た私たち。20人くらいの観光客集団と一緒に、ガイドさんの説明を受けながらウイスキー蒸留所内を回ることになりました。
そんな中、私たち家族は楽しくおしゃべりしながら一緒に歩くなどせず、それぞれが好きなペースで歩き出しました。私は観光客集団の先頭のほう、母は中間、父は最後尾のあたりを歩いています。
その様子を見て、私の隣を歩く夫が驚きの声をあげました。「えー!? 一緒に歩かないの? お義父さんもお義母さんも後ろにいるけど、待たなくていいの?」そんなことで驚かれると思ってなかった私は、「え? 自分のペースで歩いているからいいんじゃない?」と返しました。私にとっては至極当然のことだったからです。
予約の時間まで一旦解散
ウイスキー蒸留所の見学を終えたあと、夕食の予約を入れている飲食店付近へ向かうため、私たちは市街地への移動を開始しました。街の中心部にたどり着いたとき、父が放った「じゃあ予約時間まであと1時間くらいあるし、一旦解散! 1時間後に現地集合で」のひと言が、夫をまたしても驚かせました。
「はーい」と本当に解散した私たちを見て、「えー!? せっかくの旅行なのに一緒にいないの? 夕食の予約時間まで喫茶店でおしゃべりしたりしないの!?」と、再度驚いた様子の夫。私は「それもいいと思うけど、ウチの家族は目的以外のことで一緒にいたりすることはないなぁ……」と答えたのですが、夫のびっくりした反応を見て、自分の家族の特性を再認識することになりました。
マイペースを尊重してくれた夫に感謝
昔から、それぞれがマイペースに行動するのが習慣になっている私の実家家族。旅行というイベントだからといってそのマイペースを崩されると、かえって家族全員がストレスを感じてしまうでしょう。とくに、70歳近い私の両親はなおさらです。
ありがたかったのが、私の家族のマイペースぶりを見て夫は心底驚きながらも、疑問を私だけにぶつけてくれました。もし両親の前でそのことを指摘されていたら、私たち全員が気まずい雰囲気になっていたかもしれません。
「そっかー、そういうものなのか……。ちょっとビックリしたけど、それがみんなちょうど良い状態なんだね」と、私たち家族のペースを理解し、尊重してくれた夫にはとても感謝しました。
マイペースな私の家族を見て、団体行動に慣れている夫にはたいへん驚かれてしまいました。
その驚きを両親の前では見せず、旅行中はずっと夫が私たちのペースに合わせてくれて、とてもうれしかったです。私も夫のご両親と旅行をするときには、夫家族がラクに感じるペースに合わせようと思いました。
著者/ココロナナコ
作画/おはな
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