結婚前に同棲がしたい夫
夫は、交際を始めて間もないころから「早く同棲したい」と言っていました。私も同棲はしたいと思っていたのですが、お互いに勤務先が離れていて中間地点を選んだとしても家賃の高い都市部になってしまうため、家賃や通勤のことを考えると同棲するのは厳しく、私は夫からの誘いを断っていました。
しかし、夫は「2人暮らしに良さそうなアパートがある」と言って私を内覧に行かせようとするなど、なかなか同棲を諦める気配がありません。そのうち、私がのらりくらりと同棲を断り続けている間に空室が埋まり、夫はようやく諦めてくれました。
今度は田舎に住みたいと言い出す夫
その後しばらくの間、夫が同棲の話をすることはありませんでした。しかし、今度はお互いの趣味がスノーボードで田舎が好きだという理由から、夫は「長野県に住みたい。野沢温泉エリアに住みたい」と言うようになったのです。
私もスノーボードと田舎が好きだったので長野に住むことには賛成でしたが、仕事など先のことを一切考えずに土地付きの中古物件をひたすら探す彼には、思わず不安を抱いてしまいました。そこで、私はあいまいに返事をしながら、彼の「田舎に住みたい」という熱が冷めるのを待つことにしたのです。
そんな中、しばらくして私の妊娠が判明し、私たちは授かり婚をすることになりました。
家探しを断念して夫の実家に住むことに
入籍した私たちはこれを機に一緒に住むことを本決定し、アパートを探しはじめましたが、良いと思える物件にはなかなか巡り会えません。悩んでいるうちに時間だけが過ぎていきます。
出産予定日が迫り、焦る私たち。話し合った結果、「タイムリミットを決めて、もしそれまでに住む部屋が決まらなければ、2世帯仕様になっている夫の実家に住まわせてもらおう」との結論に至りました。
すでに結婚した友人たちから「義実家同居は大変だよ」と聞いていた私は、なんとか義家族との同居だけは回避したかったのですが……、夫に「お金が貯まったら新築を買って実家を出よう」と言われ、結局、夫の実家で暮らすことにしたのです。
義実家を譲り受けて住み続けようという夫
その後、夫の実家で暮らし始めた私たち。友人たちから聞いていたよりも義実家同居はストレスがなく、私はホッとしていました。
そんな中、第一子が生まれた2年後に第二子が生まれて生活が落ち着いてきたころ、ようやく夫とマイホームの話ができる状況になりました。結婚前から「いつかマイホームを持ちたいね」と話していた私たち。ようやく夢を叶えられる日がきたのです。
しかし……夫が「もうこのまま実家に住み続けて相続したらいいじゃん」と言い出したのです!
当初の同居の条件と異なる意見に私は大激怒。「同棲したいとか、田舎暮らしをしたいとか、結婚前から家に関する意見をいろいろと変えてきて、ここにきてまた意見を変えて、何を考えてるの? その都度意見を変えて振り回されるのはうんざり! きちんと約束を守って!!」と怒鳴ってしまいました。
その後、「同棲したいとか田舎で暮らしとか、すごく軽い気持ちで考えて発言してた」と言う夫に、「住む場所や家って人生にとって重要なものだよね? 軽く考えないでよ!」と説教し、その日のマイホームの関する話し合いはそこで終わりました。
それからしばらくして、私がずっと「絶対にマイホームを買って引っ越す」と言い続けたことに加え、住宅ローンを組むにあたっての私たち夫婦の年齢や、税制改正前であること、新型コロナのショックによる物価上昇や建材不足が見込まれるタイミングであったことも後押しとなり、夫は新築の購入を考えてくれるようになりました。
マイホームに対する意見がコロコロ変わる夫に毎回振り回されていた私でしたが、その後、なんとかマイホームを購入することができました。
夫婦といえど、赤の他人なので価値観は違うもの。今後は意見を擦り合わせなければいけないことが起きた場合には、聞き流さずテキトーに対応せず、その都度しっかり話し合わなければいけないと学びました。
著者/まさの
イラスト/マメ美
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