陣痛室は相部屋!?
妊娠30週に破水した私は、予定していた個人病院で産むことができず、急きょ総合病院に入院することになりました。産院の陣痛室は、カーテンで仕切られているだけの相部屋。通院していた産婦人科は陣痛室も個室だったのでびっくり!
私より先に待機している妊婦さんが1人いました。カーテン越しから妊婦さんが「1人目なんです」と助産師さんに話している声が聞こえ、コロナ禍で立ち会い出産ができない産院だったので、「経産婦の私でも不安なのに、初産だともっと不安だよね……」と私は思っていました。
孤独に痛みを耐える…
しばらくして徐々に痛みを訴える隣の妊婦さん。だんだんカーテン越しから絶叫が聞こえてくるように……。その声につられるように、私もおなかの痛みが強くなってきました。しかし、助産師さんは部屋に1人しかいません。その助産師さんは、隣の妊婦さんにつきっきり状態。
やがて、私もおなかの痛みに限界を感じてきたので助産師さんに声をかけたかったのですが、隣の大変な状況に気を使ってしまい、「私は経産婦だし、冷静にならなきゃ」と自分に言い聞かせながら陣痛の痛みに耐えていました。
助産師さんの言葉に安堵
不安に感じながらも静かに痛みに耐えていると、助産師さんが私に「大丈夫そう!?」と声をかけてくれました。私は正直助けてほしかったけれど、叫んでいる隣の妊婦さんや忙しそうな助産師さんに遠慮して、「私はまだ大丈夫です!」と言ってしまいました。
すると不安そうな私の様子を察してくれたのか、助産師さんが「痛みやつらさは自分が決めるものだから、我慢しなくていいんだよ!」と言ってくれたのです。その言葉に安心したとたん一気に陣痛もすすみ、私も周りを気にすることなくリラックスして出産に臨めました。
私は気を使いすぎる性格なので、助産師さんの「つらさは自分で決めていい」という言葉はとても印象的でした。他者を優先するばかりではなく自分を大切にすることが、自分自身だけでなく子どもにとっても大事なことだと思いました。苦しいときには助産師さんの言葉を思い出しながら、育児に奮闘しています。
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監修/助産師 松田玲子
著者:城ゆりこ
4歳の女の子と1歳男の子のママ。転勤族になり田舎から都会暮らしへ。現在ワンオペ育児に奮闘中。