「そっか〜、それはとちこわかったね〜」と、ニコッと笑うゆぴちゃん。
その反応にあんころさんは納得できなかった様子で、ゆぴちゃんに八つ当たりを……。
「どうして笑うの?」
「ゆぴ、どうして笑うの?」
とちちゃんが危ない目にあったのにも関わらず、なんで笑えるの?とゆぴちゃんに強い口調で責めるあんころさん。
苛立ちは頂点に達し、
「そんな風に笑わないでよ!」
と声を荒げてしまいました。
親として最低な行為だとわかっていても、感情を抑えきれなかったあんころさん。
すると、ゆぴちゃんは笑った理由をゆっくり話し始めます。
「自分の状況がわからないのに、家族がすごい顔して向かってきたら、とちちゃんはすごく不安で怖いと思うの」
「だからわたしは、とちに『大丈夫だよ』って伝えたくて笑ったの」
この言葉にハッとしたあんころさん。
ゆぴちゃんなりに考えた行動、ゆぴちゃんはまだ子どもなのに完璧を求めていた自分、当たり前のことを見失いかけていたことに気付かされました。
心配していたのはあんころさんだけじゃなかったようです。ゆぴちゃんなりにいろいろと考えて、とちちゃんと向き合っていたんですね。心に余裕がなくなると大事なことを忘れやすくなってしまいます。このタイミングで気づくことができてよかったですね。
※赤ちゃんは、口に入れたり舐めたりする行為から、それらがどういったものであるかを認識して学習していると言われています。そのため、口に入れたり舐めたりする行為は赤ちゃんの成長にとってとても大切です。ただし、口に入れると危険な物もあるので注意が必要です。特に、直径3.9mm以下の物は赤ちゃんの口に入るため、誤飲の原因に。赤ちゃんの手が届く範囲に置かないよう徹底しましょう。
監修/助産師 松田玲子
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親と同じ対応を求めるなんて無理な話、こどもが考えて行動していただけでもすごいと思います。
誤飲が怖いなら、サークルタイプのベビーゲートで完全に囲むとか、親がまだできることがあったかもしれないですね。