「できないときは人に頼むしかない!」と夫
ある夕方、私は急な悪寒と高熱が出て、横になっていたソファーから動くことができなくなってしまいました。夫は18時30分には出勤しなくてはならず、子どもの着替えや寝かしつけまではできません。夫が提案するママ友の助けは「ママ友に病気をうつしたら嫌だし、人に迷惑をかけたくない」と私は断固拒否。
しかし、夫は「できないときは人に頼むしかない! そんな、自分ひとりだけで子育てできないんだから!」と言いました。体がつらすぎて泣きそうな私は、しぶしぶ承諾したのです。
ママ友が来ると…
夫が電話をかけると、近所のママ友は夫が出勤したあとすぐ自宅に駆けつけてくれました。友人の顔を見たとき、私は驚くほど自分が安心したのを覚えています。ママ友はまったく嫌な顔を見せず、私の代わりに子どもたちのおむつ交換や寝る準備を快くしてくれました。
そして、帰りに「何かまた困ったことがあったら電話ちょうだい。近いからまた来るよ」と言って帰っていったのです。熱が下がって少し動けるようになっていた私は、その後子どもたちと一緒にすぐに就寝できました。
助けを求めたからこそ!?
長男同士が同じ幼稚園のそのママ友は、翌日長男くんを幼稚園に送ったあと、そっとわが家の玄関先にケーキを置いてくれていました。そして、それからそのママ友とは家族ぐるみで仲良くなり、お互い何か困ったとき、気軽にお願いできる間柄になれたのです。
実はそのママ友とは、まだ知り合って2週間ほどの浅い関係で、散らかった家の中や弱った自分を見せることが恥ずかしかったのですが、気にせず助けを求めたことで新しい信頼関係ができたような気がします。
もともと他人に助けてもらうことが苦手だった私。夫の言葉と緊急的な状況下で初めて誰かに自宅に来てもらって子どものお世話を頼みましたが、結果的に助けてもらったことで新たな友情や信頼関係ができたことを本当によかったと思っています。夫の言葉のように、無理なときは他人の力を借りて子育てすることは必要なことだと学びました。
著者:岩見エリ/女性・主婦。2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています