学校に復帰した鈴木先生は、さっそく生徒たちに「先生がいない間に起きた事件について、みんなに確認したい」と、話を切り出します。そして、その話し合いについて、ソウのお母さんに電話で報告をしました。
鈴木先生の話によると、ひとりの生徒がトラブルが起きた日のことを話してくれたそう。「机に突っ伏したままで給食を取りに来ないレクトに、ソウが心配して声をかけると、レクトがいきなりソウに殴りかかった」。ひとりの生徒の発言をキッカケに、みんなが証言してくれたようで……。
クラスの生徒たちの証言で動揺した少年は…
「レクトくんが一方的に殴りかかってました」
「ソウくんは防御だけで、殴ってなかった」
「レクトくんはソウくんに、○ねとか○ろすとか言ってました」
次々に証言する生徒たち。
「休み時間にソウがレクトにボールをぶつけて、いじめているところを見た人はいるか?」
レクトが教頭先生に「ソウにボールをぶつけられて、いじめられている」と言ったことについて、確認する鈴木先生。
「それはありえません。ソウは休み時間、オレらと校庭裏で秘密基地を探してます。そもそもオレらはボールを触っていません」
鈴木先生はソウに「間違いないか?」と確認します。
「間違いありません。オレはレクトを殴っていないし、いじめていないです」
レクトにも、「みんなそう言っているが、お前の言っていたことは本当なのか?」と確認する鈴木先生。
するとレクトは突然、「嘘じゃねぇよぉ! わぁぁぁ!!」と叫びながら、暴れだしたのです。
クラスの生徒たちの証言で、追い詰められたレクト。動揺からか突然叫び、暴れてしまいました。子どもは感情をうまく表現できず、泣いたり暴れたりすることで、何とか気持ちを伝えようとするときがありますよね。レクトが教頭先生に嘘をついたことは、よくないことです。しかし、どうしてそのようなことをしたのか、まずはレクト自身が抱える問題を明らかにする必要があります。少しでも早くトラブルが解決し、生徒みんなが安心して学校生活を送れるようになることを願うばかりです。