交際中はやさしかった夫が…
私たち夫婦は、夫の転勤が決まったのと同時に結婚しました。「交際6カ月で同棲もせず結婚して大丈夫かな?」との不安もありましたが、もともと夫はとても穏やかでやさしい性格なので、私はそんな夫との新婚生活にウキウキしていました。しかし……一緒に暮らし始めてすぐに、夫から家事に対するダメ出しが始まったのです!
「髪の毛が落ちている」「部屋が暑すぎる」など、家のことが完璧にできなければ、夫からやり直しを指示されます。さらに「餃子の焼き目が薄い」「ビールがぬるい」と、ダメ出しは徐々に細かいものへとエスカレートしていったのです。
「そんなことまで私が管理するの?」「付き合っているときはなにも言わなかったのに、急になぜ?」と、私はただただ困惑するばかり。もしかしたら仕事で疲れているのかも? と思い、しばらく夫の様子を見ることにしました。
体調を崩した私に夫は…
そんなある日、慣れない土地での家事に奮闘するあまり、私はストレスから体調を崩してしまいます。
夫に少しベッドで休ませてほしいと言うと、夫は「休むのはいいけど、家事は今日中にやってね」「自分の仕事は、体調が悪くてもきっちりやるべきだよ」「そんなことでは家を任せられない」と厳しい言葉ばかりで、私の体を心配する様子はまったくありません。
夫のこの言葉を聞いて、「この先、ずっとこんな生活を送るの?」と絶望した私は結婚しておよそ1カ月で、夫に黙って実家に帰りました。
夫の夫婦観に驚き
私が突然いなくなったことに、夫はとても焦ったようです。友人や義両親からも「お前が悪い」とさんざん言われたようで、すぐに私の実家まで謝りにきました。
聞くと、夫は「結婚生活は始めが肝心」と考え、私に対してあえて厳しく当たっていたのだとか。亭主関白のような夫婦観を持っていた夫には非常に驚きました。
この話し合いは今後の結婚生活を左右する勝負どころだと思った私は、「結婚生活は主導権の握りあいではなく、お互いの気持ちに寄りそって、支えあっていくべき」と心から訴えました。すると、夫は理解してくれたのか、ハッとした表情のあと頭を下げて謝ってくれたのです。
突然逃げるように家出をするのは、あまり良い選択ではなかったのかもしれません。しかし今回は実家に帰ったことで、結婚生活のあり方について夫に考え直してもらうことができました。結婚生活は、お互いの思いやりが大事だと改めて感じた出来事でした。
著者/きさらぎ あやの
作画/霜月いく
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