長男の失敗
5歳の女の子は食事会にとてもかわいい風船を持ってきました。最初は長男と女の子がその風船で遊んでいたのですが、途中で長男が女の子から風船をとってしまいます。
私はその様子を見て「やめなさい! 返しなさい!」と長男を叱っていたのですが、いつしか大人同士の話に夢中になってしまっていました。すると、「パンッ!」という音とともに風船は割れてしまい、女の子は泣き始めてしまったのです。
ママ友夫婦の反応は…
私は「謝りなさい!」と長男を叱り、長男と私たち夫婦は女の子に謝りました。ママ友夫婦は女の子に「新しい風船をまた買ってあげるから」となだめているものの、風船が割れたショックで女の子は全然泣き止みません。
そして謝ったあともママ友夫婦から私たちに声かけはなく、私たちは戸惑い、気まずい雰囲気になっていました。
私は慌てて「お誕生日のときの風船がたしか家にあったよね!」と夫に言い、夫と必死になって風船を探しました。家にあった風船を女の子に渡すと、女の子は泣き止んでくれて、私はホッとしました。
こちらが悪いのはわかっているのですが、ママ友夫婦から私たちに何も言ってもらえなかったので戸惑ってしまったのが正直なところです。けれど、女の子にとっては、とても大切な風船。ママ友夫婦は一生懸命女の子の気持ちに寄り添っているようでした。
女の子が泣き止んだのは、新しい風船を手にしたからだけではなく、ママ友夫婦の寄り添いがあったからなのかもしれません。
長男が風船を割ったことで一変した空気。長男をしっかり見ていなかったことを反省すると同時に、ママ友夫婦の対応を見て、わが子の気持ちに寄り添うことの大切さを学んだ出来事でした。
著者:岩見エリ/女性・主婦。2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
イラスト:海乃けだま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています