レクトについて事前に情報を集めていたソウのお母さん。「レクトは育児放棄を受けている可能性がある」「レクトの姉に娘が執着され、先生の協力のもと、ふたりを引き離した」という保護者の話が耳に入っていました。「レクトとのトラブルは、簡単には終わらない」と心配していたソウのお母さんは、鈴木先生の提案を受け入れ、ふたりを引き離してもらうことに。
クラスメートの証言で疑いが晴れたソウは、笑顔で学校に通うようになりました。そしてソウのお母さんは、「レクトくんはソウに執着している。鈴木先生と話し合って、ふたりを引き離すことになったから、自分から関わらないように」とソウに説明しました。ソウもお母さんの話を理解していましたが……。
唯一の友だちと引き離された少年は…
鈴木先生は、レクトがソウに近寄らないよう目を光らせ、レクトの“執着”は少しずつ解けていきました。しかし、ソウを失ったレクトは、誰かれ構わず暴れだし、保護者の間でもざわつく存在になっていきます。
クラスでさらに孤立していったレクトは、公園などで自分より小さい子に声をかけて遊ぶように。
ある日、ソウのお母さんは情報通のママ友に声をかけられました。
「ソウくんのママ、レクトくんの話聞いた?」
「何があったんですか?」
ソウのお母さんが尋ねると、「レクトくん、1年生の子を遅くまで連れ回しちゃったって。本当に大変だったよ」と話してくれました。
下級生と遊ぶようになったレクトは、またトラブルを起こしてしまったのでした。
唯一の友だちだったソウと引き離され、クラスで孤立してしまったレクト。下級生に声をかけ、遊ぶようになりました。再びトラブルに発展してしまいますが、レクトには見知らぬ下級生に声をかけてまで、「誰かと遊びたい」という気持ちがあるようです。
何かと問題ばかりで、目くじらを立てられる存在になってしまっているレクトですが、彼もまた、まだ小学3年生の子ども。レクトが暴れてしまったり、トラブルばかり起こしてしまったりする根本的な原因はどこにあるのでしょうか。その原因を解決しない限り、問題行動は何度も繰り返されてしまうのかもしれません。