こんにちは。保育士の中田馨です。今日のテーマは「きょうだいげんか」。みなさんはお子さん同士のきょうだいげんかに困っていませんか? わが家の子どもたちは、もうきょうだいげんかすることはほとんどなくなりましたが、幼少期はよく喧嘩していました。
きょうだいげんかは、きょうだいだからこそ激しくなりがちです。お友だちとはほとんどけんかしない子も、きょうだいなら容赦なく叩いたり、言ってほしくない言葉を言い合ったりするのではないでしょうか? そんな姿を見ていると、親もヒートアップすることも……! さて、どう対応したらよいでしょうか?
上の子が幼児期の前半(1~3歳ごろ)のお子さんの場合
そもそも、きょうだいげんかは止めたほうがよいのでしょうか?
きょうだいげんかは、基本的に「親は見守る」と良いと思います。ただ、それは年齢によって変わってきます。
たとえば、幼児期の前半(1~3歳ごろ)のお子さんの場合、人とのかかわり方がまだわかっていません。そのうえ、自分の気持ちを言葉で伝えることもまだ未熟です。ですので、叩く、押し倒す、引っ張る、噛むなどの行動に出ることがあります。そんなときは、間に入って「おもちゃを取られて嫌だったのね」と子どもの気持ちに共感しつつ「叩かれると痛いの。叩かないでほしい」と伝えます。
その際、「あなたはどうしていつもそうなの?」、「本当に乱暴な子ね!」など、子どもを決めつけるような言葉を言わないようにしましょう。そうするに至った理由が必ずあるはずです。その理由(子どもの気持ち)を、親が見つけるだけで、子どもにかける言葉が変わってくるはずです。
幼児期の後半(4~6歳ごろ)のお子さんの場合
お子さん(上の子)の年齢が幼児期後半(4~6歳)ごろになると、言葉が発達してきて、これまでさまざまな経験をしてきていますので、感情のコントロールや手加減もできるようになってきます。
ですので、ちょっとしたけんかでしたら「大人は見守る」が原則です。ただしきょうだいげんかですので、容赦なくいく場合もあります。力も強くなってきているので、手加減できないこともあります。「手が出始めたらきょうだいげんかの仲裁に入る」など、ある程度の目安をお父さんやお母さんの中で決めておくとよいでしょう。
どの年齢でも、叩く、蹴る、噛む、暴言などはしっかり止めるのが基本です。止める際に大切なのは、まずは子どもの行動を止めること。間に入ったり、抱き上げたり、少し離れた場所に連れて行ったりします。そして、子どもと正面で向き合い、目の高さまでしゃがみ目を合わせながらしてほしくないことを伝えます。
きょうだいげんかする中で子どもたちは、我慢や手加減、相手の気持ち、自分の気持ちを学ぶことができます。人間関係を学ぶよい機会だと思いつつ、親は見守れるとよいですね。