生理のたびに激しいかゆみ、生理用品を見直し
40歳を過ぎてから、生理のたびに激しいかゆみを感じるようになりました。トイレやお風呂のたびにかゆみを我慢できずに、出血させるほどかきむしってしまうのです。そして生理が終わり、やっとかゆみが引いたと思ったらまた次の生理が来て……と憂うつな日々を過ごしていました。
「そのうち良くなる」とのんびり構えていた私もさすがに病気を疑い、産婦人科で検査をしましたが特に病気は見つからず、かゆみ止めの軟膏を処方されて帰りました。
しかし薬では根本解決にならないと感じた私は、使っている生理用品を見直すことにしました。疑ったのは年齢からくる肌の乾燥とナプキンに利用されている高分子吸収剤(合成ポリマー)が合わないのではないかということ。まずは、使ったことのないメーカーの紙ナプキンをいろいろ試してみたのですが、結局どれも合わず、布ナプキンにしてみたところ、驚くほどかゆみは出なくなりました。
そこで問題は解決!なはずなのですが、洗濯などの手間や長時間の外出の際に困ることもあり、私は「どうせならもっと快適な生理ライフにしたい!」とより良い生理用品を探すことにしました。
海外ではメジャーな月経カップ
若いころ生理の重かった私は、長年タンポンと紙ナプキンを併用していました。出産後タンポンは使用をやめていましたが、市販の紙ナプキンから布ナプキンへ変えたときにタンポンを復活し、布ナプキンとタンポンの併用にしました。
しかし、使用済みタンポンのひどいにおいや、今まで問題なかったとはいえトキシックショック症候群(TSS)のリスクも気になるように。そしてタンポンに変わる何か良いものはないかと思っていたところ、「月経カップ」というものがあるとネットで知ったのです。
月経カップは、シリコン製の釣り鐘のような形をしたカップで、タンポンのように腟内に挿入して使用します。タンポンは経血を綿で吸収するのに対して、月経カップは体外に漏れないようにするフタのようなイメージ。カップを定期的に取り出してそこにたまった経血を捨てながら使います。
日本ではまだあまり知られていませんが、月経カップを販売している各社のホームページによると、欧米の国ではナプキンやタンポンに続く第三の生理用品としてドラッグストアでも買えるメジャーな存在なのだそうです。
生理を忘れるほど快適! 思わぬメリットも
早速購入した月経カップでしたが、初めのうちはうまく装着するのに練習が必要でした。1回目の生理では装着がうまくいかず漏れてしまったり、何回も着け直して手が血だらけになったりしてしまうこともありましたが、コツをつかんだ2回目の生理からは快適そのもの。装着しているのを忘れてしまうほどで、ついうっかりトイレに行くのを忘れてカップから漏れてしまうなんていう失敗もありました。
とはいえ、月経カップにたまる経血はサラサラのきれいな赤い色で、ナプキンやタンポンに吸収させたときのような生臭さもありません。生理の経血は本来こんなきれいな色だったんだと驚かされました。そして月経カップを使い続けるうちにドロッとした血の塊が出ることもなくなったのです。
また、布ナプキンと月経カップを併用することで、使い捨ての生理用品はわが家からなくなり、生理用品に費やすお金やトイレのサニタリー用のごみ箱もなくすことができたことは、思わぬメリットでした。
まとめ
毎月の生理の際、肌トラブルに困ったことから、生理用品を見直しました。早い段階で月経カップの存在を知ることができて本当にラッキーだったと思います。
まだあと5~6年ほどは付き合っていく生理。毎月のことですし、どうせなら憂うつに思うよりも少しでも快適に過ごしたいという思いが月経カップでかないました。日本ではあまり知られていない月経カップの存在が、日本でももっと知られるようになればいいなと思います。
※過度な長時間使用はトキシックショック症候群(急な発熱、吐き気、めまい、失神などの症状)を引き起こす可能性があるため、パッケージ等に記載されている時間や使用方法をしっかり守りましょう。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
【駒形先生からのアドバイス】
月経カップを取り出せなくなって産婦人科を受診する方が増えています。慣れないうちは取り出せなくなってしまう可能性があることをよく知っておいてください。使用に関しては注意が必要なものなので、商品の説明書をよく読んでおきましょう。
また、産後6週間以降で悪露が終わっていれば使用できますが、産婦人科医に相談した上で使用すると安心です。子宮下垂や子宮脱がある場合も産婦人科医に相談しましょう。
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著者:くみっきい
小中学生の息子が2人いる主婦。毎週末、子どもたちのサッカー応援であちこちドライブするのがいい気分転換。長年していた介護士を辞め、現在は在宅ワークに日々奮闘中。