エェコさんだけではなく、叔母や勤めていた会社の社長にまで電話をかけるようになってしまったエェコさんのお父さん。看護師さんに携帯を預かってもらったこともありましたが、最終的には着信拒否をすることに。
着信拒否をしながらも1日のうち3時間はお父さんからの電話対応をすることにしたエェコさん。電話で話す内容はいつも同じことだったのだそう。
お金が心配なら貯金しておいてよ!
父から聞かれることは大体「今自分がどこにいるのか」「どうして入院しているのか」「お金は大丈夫なのか」の3点でした。
特に「家賃は?」「給料はもらったか?」「入院費は?」とお金のことはよく聞かれ……預金もなく生活保護申請をしようとしていたので、正直お金のことはまったく大丈夫ではありませんでした。
それでも父に心配はかけられないので「大丈夫」と答えていました。本当は大丈夫じゃないし、お先真っ暗な状態だったのでお金のことを聞かれるたびに心が荒んでいくのがわかりました。
そんなに心配するならもっと貯金しておいてよ! と思わず怒りを覚えてしまうこともありました。
父の転院後、生活保護の申請のために実家の地域にある生活援護課へ。
子どもたちは夏休みだったので家にいたのですが、夫が仕事だったため2人で留守番をしてもらっていました。父のせいで子どもたちにも迷惑が……と申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
前回、生活援護課に来たときに生活保護の申請に必要な書類を聞き、ひと通りそろえていたのですが「企業年金」の書類だけは見つかりませんでした。どうしようかと思っていたのですが、企業年金は役所で調べられるとのことでひと安心。
しかし、問題はそれだけではありませんでした。それは父の給料に関して。
生活保護を受けながら給料を受け取ってしまうと収入認定になるとのことで、生活保護費の減額や生活保護が取り消されてしまう可能性があるのだとか……。そのため、申請が通るよりも先に受け取っておく必要がありました。
少額ながらも給料が発生していたのでどうしようかと私も相談員さんも頭を悩ませてしまいました。
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生活保護が必要な状態であることを隠し、お父さんに心配をかけないようにしていたというエェコさん。自腹を切ったりさまざまな手続きに追われている中でも怒りを表に出さず、お父さんのことを考えられているエェコさんはすごいですよね。
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