翌週、さゆりさんを家に招くため、準備万端でリトミックの日を迎えました。しかし教室に入ると、ブランドもののバッグを見せびらかしながら「姑にプレゼントしてもらったの♡ 会社を何個も経営していて、しょっちゅうプレゼントをくれるんだよね〜」と自慢げに話す、さゆりさんの姿が……。
「えっ、大地主なんじゃないの? なんか……おかしくない?」先週、カフェで聞いた話とつじつまが合わず、不信感を抱いたかなこさん。
レッスンが終わり、さゆりさんと家に向かう途中、思い切って「お義母さんと仲良くできてるの? 義実家は会社経営してるって言ってたけど、こないだ大地主だって言ってなかった……?」とさゆりさんに尋ねます。「義実家は会社も経営してるし、大地主。プレゼントは、私を手なずけて娘を奪う魂胆だよ」と説明するさゆりさん。
かなこさんは、「私は人を疑って、なんて情けないんだろう……。恥ずかしい……」とひどく落ち込んでしまいますが……。
そんなことより…お酒!?
「おっじゃましま〜す♡」
さゆりさんを疑ってしまった自分を責めるかなこさんとは裏腹に、上機嫌なさゆりさん。
「さゆりちゃん……変なこと聞いてごめんね」
「え〜? いいよ〜! 気にしないで! そんなことより、おなかすいちゃった♡」
さゆりさんの言葉に、急いでランチを用意しようとするかなこさん。
「ねぇ……このあいだ言ったけど、お酒ある……?」
不気味に感じてしまうほど、目を輝かせてかなこさんに尋ねるさゆりさん。かなこさんが準備しておいたお酒を差し出すと、「や〜ん!うれしい〜! かなちゃんありがとう♡」と、さゆりさんは上機嫌でお酒を受け取ります。
「プハーーー! うまーーー!」
さゆりさんは満足げに、お酒を勢いよく流し込むのでした。
「おなかすいちゃった♡」「お酒ある?」と、ママ友の家でとてもリラックスしている様子のさゆりさん。何度も遊びに来たことがあるような間柄ならまだしも、初めての訪問で遠慮のかけらもないような様子に、少し驚いてしまいます。これは、“コミュ力”の高さ故なのでしょうか……? 皆さんは、初めて遊びに来たママ友が少々図々しい態度でも、気になりませんか?