手術の同意書を読むと、さまざまな注意書きや手術に伴うリスクが書かれていました。落ち込みながらも、手術の合同説明会に参加して話を聞き、さらに過去に自分や家族がそけいヘルニアだったと言う方の経験談を聞き、手術を乗り越えた人は皆、元気に毎日を過ごしているのを知って、”まるちゃんもそうなる”と、自身の気持ちを前向きにしました。そして、とうとうまるちゃん本人に手術のことを打ち明けるのですが……!?
娘にも説明し、いよいよ手術当日を迎え…
丸田さんはついに娘・まるちゃんに、病院へ通っている理由と手術のことについて話しました。「最近病院に通ってる理由は、まるちゃんのおなかの“ぽっこり”を治すためなんだ」。
それを聞いたまるちゃんがこの日丸田さんへ質問してきたのは、すぐ終わるのか、 痛くないのか、という2点のみ。「うん、すぐ終わる。お医者さん上手だからきっと痛くないはずだよ」。丸田さんがそう答えると、「そうなんだ。わかったー」と言って、まるちゃんとの手術の話は終了しました。
その日以降のまるちゃんは、次はいつ病院に行くのか、お医者さんはどんな人か、終わったらご褒美はあるのかなど、さまざまな質問を丸田さんへしてくるようになりました。まるちゃんなりに不安を抱え、心の準備をしていたのかも……丸田さんはなんとなくそう感じていました。
そんなまるちゃんが手術当日に少しでも緊張しないよう、丸田さんは病院で1日を過ごすための荷造りをしました。
そして手術前日の夜。丸田さんさんは、まるちゃんの手術が日帰りではなくなった場合と万が一のことがあった場合について考えていました。術後の具合の良し悪しによっては、延泊の可能性があるため、もし泊まることになった場合は、きっと泣いてしまうけれど、たまくんはパパにお願いするしかありません。
でも……まるちゃんに何かあった場合のことは、考えても考えても……いくら考えても想像ができませんでした。そうして迎えた手術当日。丸田さんとまるちゃんの忘れられない1日が始まったのでした。
万が一のことを想定して備えるのは、もちろんどんな場面でも大切ですよね。ただ、手術中または術後の子どもに何かあったら……なんて感情が先に立ってしまい、丸田さんのように理性で物事を考えられなくなってしまうことも。まるちゃんが何事もなく手術を終えることを祈りたいですね。