かなこさん宅を訪れたさゆりさんは、ご機嫌で食事を楽しんだあと、「1,000円、貸してくれない? お米が買いたいの……」と切り出します。
さゆりさんいわく、義母が頻繁に訪れるせいで、お米が足りなくなってしまったのに、夫には「やりくりしなかったお前が悪い!」と突き放され、首が回らない状況とのこと。
かなこさんは、「友だち同士、親同士、助け合わなくちゃ」という気持ちで、さゆりさんにお米とお金を渡したのでした。
さゆりさんに1,000円を貸した日から1カ月、リトミックのあとは決まってかなこさんの家でごはんを食べるようになっていました。さゆりさんの家にはいまだにお義母さんが滞在しており、いびられ続けているそう。
いつものように食事を楽しんでいると、「今度は1万円貸してくれない?」と、またもさゆりさんからお願いが。さすがのかなこさんも、動揺していると……。
ママ友からの涙ながらのお願い…でも…
「恥ずかしい話なんだけど、生命保険の保険料が払えなくて……」
さゆりさんは、「今月中に払わないと解約になってしまう。夫は突き放すし、結婚前の貯金はもうない。子どものためと払ってきたけど、早期解約になると掛け金よりずっと少ない額しか戻らない」と続けます。
「生活費をもらえたらすぐ返せるから、お願いできない?」
さゆりさんに懇願され、「立て替えるだけなら……」と、かなこさんは了承しました。
「本当!? ありがとう……! 助かる」
かなこさんは、喜ぶさゆりさんに1万円を差し出し、「大変だと思うけど、なんとか乗り切ってね」と声をかけました。
「絶対に返すから!」
そう約束するかなこさん。
「本当はお金の貸し借りはしたくないけど……、一時的に立て替えるだけだから平気だよね……?」
かなこさんは、友だちにお金を貸すことに抵抗はあるものの、なんとか自分を納得させようとするのでした。
次から次へと災難が降りかかるさゆりさん。かなこさんはその度に、さゆりさんを支えようと協力してきました。さゆりさんも大変な状況ですが、かなこさんは「友だちのため」という純粋な気持ちから行動しています。
しかし、たとえ友人同士であっても、お金の貸し借りは何かとトラブルが起きがち。さゆりさんが約束通りに借りたお金を返して、ふたりがいい関係のまま過ごせることを願うばかりです。