卵アレルギーの息子にプリンを与える理解のない義母
卵アレルギーのある息子。食べるとアレルギー症状が出てしまいます。アレルギーに苦しんでいる姿は、親としてもとてもつらいもの。食事には十分気をつけています。
しかし、アレルギーにまったく理解がない義母。
「ママは神経質ね〜」と言って、私の見ていないところで卵が入ったプリンを食べさせようとするのです。
アレルギーは正しい知識を持って対応しないと、命を落としかねない恐ろしいもの。命を守れるのは親だけだと、できる限り義母との接触は控えていました。
ある日、夫が突然のリストラにあってしまいます。家計を支えるべく、私は仕事に復帰することになりました。
ここで問題になるのが、息子の預け先。義母は保育園に預けることに大反対! 自分が預かると言って聞きません。
しかし、アレルギーに理解のない義母に預けるなんて、そんな危ないことはできません! 職を失い自宅にいるであろう夫に、日中の息子のお世話を任せることにしました。
アレルギー症状で病院に運ばれた息子。なぜ…?
職場復帰したその日のこと。息子は体中にひどい発疹ができ、呼吸困難になって救急車で病院に運ばれたのです。
私が病院に駆けつけると、症状はおさまっていてひと安心。でも一体なぜ? 心当たりはひとつしかありません。
「息子に何か食べさせた!?」と夫を問い詰めたところ、「母さんが見ていてくれたからわからない」と無責任すぎる回答が。信じられないことに、夫は義母に息子を任せ、息抜きにパチンコに行っていたというのです。
この親にしてこの息子あり! 居ても立ってもいられなくなった私は、義母を訪ねます。しかし、義母の言葉がさらに私を凍り付かせたのです。
「そんなに食べさせたいのなら、好きなだけ食べさせればいいよ」
「アレルギーなんて甘えなのよ。好き嫌いと同じ! 好ききらいのない元気な子に育ってほしいの!」
アレルギーと好き嫌いの区別がつかないなんて! 言葉を失う私。
苦しんでいる息子を見ても反省の姿勢を見せない夫や義母を前に、はらわたが煮え繰り返る思いで立ち尽くしていました。
「そんなに食べさせたいのなら、好きなだけ食べさせればいいよ」
ついには、義実家で唯一常識人だと思っていた義父までも、義母を擁護し始めたのです。
義母の無責任なおこないが孫を失う結果に…
アレルギーで息子は命を落としてしまうかもしれないのに……。頭が真っ白になった私の前で、義父は話を続けます。
「好きなだけ食べさせればいい。ただし、もう二度と孫には会えなくなるかもしれないがね。孫にとって卵は毒物と同じ。それを与えたがる母さんは、孫に会えなくなってもいいと思っているということだね」
義母を擁護したと思いきや、義父はアレルギーをしっかり理解していたのです。義母はというと、ぐうの音もでない様子。
「これ以上、孫を危険に晒すわけにはいかない」という義父。無知で無責任な義母は義父に厳しく叱責され、今後一切、息子と接触することを禁じられました。
一方、深く反省した夫は二度とパチンコに行くことはなく、育児に積極的に参加するようになったのでした。
◇ ◇ ◇
アレルギーは決して好き嫌いではありません。アレルギーのある子どもにアレルゲンを与えるということは、一歩間違えると本当に危険な行為です。まだまだ理解の浅い、アレルギー。今後もっと理解が深まることを願います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。